米イーストマン・コダックの2007年12月期決算は、売上高前年比2.5%減、税引き前利益は同13.0%増となった。改善はしているものの、営業利益は4年連続で赤字であり、株価の下落に拍車をかけている。業績改善のため、同社はスリム化を進め、デジタル分野への資本の集中的投入(2001年度より)と更なる人員削減を敢行。現在では従業員は最盛期の7分の1にまで減少している。しかし世界的不景気の影響もあり、2008年はデジタル機器も低迷し、新興国開拓も難航。同社は2010年度には景気が回復すると睨み、成長ポテンシャルの高い3分野(一般向けインクジェット事業・法人向けインクジェット事業・法人向けソリューション事業)に研究開発の集中を決め、さらにBOWE BELL + HOWELL社のスキャナ部門の買収を行った。中期的な視野に立った縮小均衡期に入ったと見ることができる。
競合他社の業績と比較分析する
おすすめ新着記事
消費者調査データ コーヒー飲料(2024年3月版)独走「BOSS」、「ジョージア」との差を広げる
プラスが続くコーヒー飲料の市場についての調査結果をみると、23年調査に引き続き「BOSS」が全項目で首位を獲得、さらに2位の「ジョージア」とは、3ヶ月内購入で差を広げた。「BOSS」はエクステンションの「BOSS CRAFT」も高評価で、リーディングブランドとしての存在感を示している。
成長市場を探せ 3年連続で過去最高更新、拡大する麦茶飲料(2024年)
健康志向などを追い風に堅調な動きを続ける茶飲料市場のなかで、特に伸びている領域がある。3年連続で過去最高を更新した麦茶飲料だ。背景にあるのは、気候温暖化による毎年のような猛暑と、熱中症対策意識の高まりだ。
消費者調査データ カップめん(2024年3月版)独走「カップヌードル」、「どん兵衛」「赤いきつね/緑のたぬき」が2位争い
22年度、過去最高を更新した即席めん市場。その多くを占めるカップめんについての調査結果をみると、「カップヌードル」が絶対的な強さを示し、それを「赤いきつね/緑のたぬき」「日清のどん兵衛」が追う展開となった。一方で、節約志向を背景に、コストパフォーマンスに優れるPBの再購入意向も高い。