最終ユーザーが個人や家庭で使用するために買うものすべてが消費財です。具体的には冷蔵庫やテレビ、衣服や食品などがあります。しかし、それらがホテルや病院など業務用に使用される場合は中間財や生産財になります。
このように財の区分は、財そのものの特性というよりは、だれがなんのために利用するかという市場による区分といえるでしょう。
消費財の購入者は消費者(ユーザー)です。消費者は生産財の購入者のように組織ではありません。したがって、合理的・経済的に商品を選択・決定するとは限りません。消費者のニーズはもっと多様で、変化の激しいものです。
例えば、好き嫌いであったり、トレンドであったり、ブランドの魅力であったりします。また、このニーズは環境の変化(景気など)によって大きく変化します。
市場の成熟によって、ニーズが進化し、商品に対する要求が高度化していきます。ある意味で、消費財の消費者は、消費という面では、生産者よりもプロであるといえます。
消費財の販売では、不特定多数の多様なニーズをもち、進化していく消費者に、どのように対応していくかがポイントとなります。
- 消費者ニーズに基づく市場セグメンテーションを明確にすること
- 消費者のニーズを定期的に研究すること
- ブランドの価値を維持し、育成すること
- 店頭に並ぶために配荷率を高めること
- 店頭での「売れる状態づくり(優位置陳列など)」を意識した販売を行うこと
- 試用(トライアル)や固定化(ロイヤリティ)などマス広告に頼らない「前バケ(購入)促進」を工夫すること
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