(1)新ジャンルに振れた市場の潮目をいち早く捉える
(2)最高金賞をバックボーンにオケージョンを提案<
(3)銀座・新地を核に「プレミアム営業部」で攻める
(4)コア層を核に周辺を取り込む
(5)社長の旗振りと集中投資
3.急成長後の課題と展開
─── まずは新ジャンルも含めた現在のビール市場と、そのなかでのプレミアムビール市場についておきかせください。
ビール・発泡酒・新ジャンル市場(2001~2007年)
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サントリーニュースリリースより |
その中で、「ザ・プレミアム・モルツ」をはじめ、「ヱビスビール(以下ヱビス)」、アサヒさんの「プライムタイム」などが属するプレミアム市場は急速に伸びています。04年以前はビール市場の構成比で1~2%でしたが、05年には5%前後、今年8月現在8%ほどで、3年間で3倍ぐらいになっています。
これには料飲店の樽生も含まれていますので、家庭用消費がほとんどを占める缶ではもう1割を超えていて、プレミアムビールは完全にカテゴライズされたと思っています。
─── 市場は急成長していますが、競合他社の参入も活発です。
松岡氏 プレミアム市場は成長期ですから、ある程度参入がなかったら伸びません。ラインナップが広がるということは、カテゴリー全体を加速度的に広げていく効果があると思います。
そうなると当然トライアルも増えてきます。例えばキリンさんのファンの方でしたら、キリンさんのプレミアムビールを試されるでしょうし、同じプレミアムということで「ザ・プレミアム・モルツ」にトライしてくださる方も出てくるでしょう。
それに、プレミアム市場は、新ジャンルのように店頭でいかに大量陳列するかの陣取り合戦をするカテゴリーではありません。新ジャンルだと、価格も手ごろですからちょっと試しにということでブランドスイッチが簡単に起こります。プレミアムカテゴリーは、衝動買いが少ない代わりに飲まれたら定常化するチャンスがある商品ですから、店頭フェイスが広がるということはものすごく大事なことです。
ですから、我々が「ザ・プレミアム・モルツ」を売り出すときに一番最初に「プレミアムビールコーナーをつくりませんか」と、ご提案しました。そのコーナーには、「ヱビス」も、キリンさんのチルド系も入れましょう、もちろんその真ん中には「ザ・プレミアム・モルツ」を大きく置いてください、というご提案です。
お陰様でプレミアム市場は急拡大していますが、この伸び率のほぼ過半は「プレミアム・モルツ」が乗った分です。「ザ・プレミアム・モルツ」は倍増のピッチで増えていて、去年1年間の販売総量はこの8月でもう販売いたしましたので、あと4ヶ月強は、上乗せの期間になります。
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