AOKIホールディングスの2017年3月期連結決算は、売上高1,940億円(前年同期比2.9%増)、営業利益144億円(同18.8%減)と増収減益となった。新規出店及びファッション事業の既存店が寄与し増収となったものの売上総利益率の低下・販売管理費の増加により減益となった。16年度は新規出店を積極的に行い、売上の増加を図った。その中でも特に複合カフェ運営事業での新規出店が多く、その結果売上高は303億円(同11.9%増)となった。しかし、それに伴う経費の増加や、時給の増加による店舗人件費の増加などの要因により営業利益は19億円(同17.4%減)となった。今後はどれだけ早く収益体質を改善することができるかが重要となってくる。また主力事業のファッション事業では売上高が1,183億円(同3.7%増)、営業利益が82億円(同16.8%減)であった。営業利益が減少した主な要因は販売管理費が増加したことである。イレギュラーセール等に伴う広告宣伝費の増加や改装に伴う関連費用が増加した。来年度以降は既存店の活性化に注力するとともに、ITを活用してより効率的な経営をすることが求められる。また更なる成長を遂げるためには、事業同士のシナジー効果を最大限に高めることが重要となる。各業態の人材とノウハウを共有し、業態の進化を図る。
参照コンテンツ
競合他社の業績と比較分析する
おすすめ新着記事
消費者調査データ コーヒー飲料(2024年3月版)独走「BOSS」、「ジョージア」との差を広げる
プラスが続くコーヒー飲料の市場についての調査結果をみると、23年調査に引き続き「BOSS」が全項目で首位を獲得、さらに2位の「ジョージア」とは、3ヶ月内購入で差を広げた。「BOSS」はエクステンションの「BOSS CRAFT」も高評価で、リーディングブランドとしての存在感を示している。
成長市場を探せ 3年連続で過去最高更新、拡大する麦茶飲料(2024年)
健康志向などを追い風に堅調な動きを続ける茶飲料市場のなかで、特に伸びている領域がある。3年連続で過去最高を更新した麦茶飲料だ。背景にあるのは、気候温暖化による毎年のような猛暑と、熱中症対策意識の高まりだ。
消費者調査データ カップめん(2024年3月版)独走「カップヌードル」、「どん兵衛」「赤いきつね/緑のたぬき」が2位争い
22年度、過去最高を更新した即席めん市場。その多くを占めるカップめんについての調査結果をみると、「カップヌードル」が絶対的な強さを示し、それを「赤いきつね/緑のたぬき」「日清のどん兵衛」が追う展開となった。一方で、節約志向を背景に、コストパフォーマンスに優れるPBの再購入意向も高い。