小売業が厳しい状況にある。スーパーの売上は、14ヶ月連続で対前年同月比を割り込んで、▲4.9%。百貨店は、23ヶ月連続の前年同月比マイナスの▲5.7%である。コンビニエンスストアも、前年割れは8ヶ月連続で▲5.3%である。まさに、「小売業総崩れ」である(2010年2月現在)。この背景には、不況で収入が減少し、雇用や収入見通しがよくないことがある。さらに、車や家電などへの支出に積極的でない「欲しがらない」世代が増えていることもある。
他方で、伸びている小売業もある。ひとつは、ネットショッピングである。従来のネット企業に加え、大手組織小売業も力を入れ始め、成長はさらに加速しそうである。もうひとつは、セブン・アンド・アイホールディングズやイオングループのように、全国展開する組織小売業に対して、県単位の地域や地元(ローカル)で活躍する小売業である。