消費社会白書2007より |
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変わる携帯端末ニーズと市場競争の多元化 | |
消費研究チーム | |
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携帯電話の補完ニーズ |
ユーザーニーズの高度化を背景に、携帯電話で使える機能、コンテンツ、サービスはますます多様化している。しかし実際は、搭載されていても使われない機能や、使っても携帯電話の満足度を高めないものなど、ユーザーの価値実現のレベルには格差があるものと考えられる。携帯電話において、どんなハードとコンテンツの結び付け方が有効と言えるだろうか。 今回の調査では、現在の携帯電話で利用可能な機能、コンテンツ、サービスを28取り上げ、それぞれ使用者に携帯電話の満足度が高まったか(満足した人の割合:R(s))、どの程度満足度が上昇したか(満足度の機能弾力性:η) を測定し携帯電話との補完関係を推計した。結果は、携帯電話の満足度を高めるのはテレビや電子マネー、PC機能などであり、音楽は相対的に効用が低いことが確認できた。このことは、音楽携帯よりもテレビやPC機能の取り込みのほうが、ユーザーの効用を高め大きな市場をつくれる可能性が大きいことを示している。このように補完関係の分析から価値実現に繋がる最適なコンテンツとの組み合わせが特定できる。 図表 補完分析の考え方と機能、コンテンツ、サービスの携帯電話との補完性
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(2007.01)
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