消費社会白書2025
価値観の群れで掴む本格回復
「消費社会白書」の最新刊を今年も発刊いたします!発刊以来22年間の知見とデータから「今」を鋭く分析し、「半歩先」を提案。中長期だけでなく、短期のマーケティング戦略を構築するための基本データが満載!
ぜひこの機会をお見逃しなく!
※すでにご購入いただいた方もご希望の場合はお問い合わせください。
巻頭言
2025年版の22冊目の「消費社会白書2025」を発刊させていただきます。バブル崩壊後、消費は乱高下しましたが、経済を牽引するほどの力強さはなく、長い間低迷しました。それが2024年、消費は収入増加の裏付けがある本格的な回復へと向かっています。
背景には、高いインフレ予想による収入の代替効果、上場企業を中心とする賃上げ、そして清貧世代の予想生涯所得の増加という要因があります。どれも合理的な要因です。
なんらかの増税、不適切な金利政策や緊縮財政などがなければ、日本経済は、新たな価値経済のステージへと転換すると予測します。
今回の白書では、長期の価値意識の時系列データをもとに、横断的な分析をクロスして、生活者と生活スタイルが立体的にみえるようにしました。
食、H&BC、掃除などの家事やクルマやスマホなどの選択耐久財で明らかにしたことは、すべての生活が、年代や未既婚などのライフステージで異なってくるのではなく、自らの価値観に基づく大切な順番で編成されているということです。人々は、自己確証の欲望を持ち、欲望を充当する価値を求めて個人として行動し、群れ(社会集団)として同調し対抗するということです。ブランド、購入チャネルや情報メディアという顧客接点も再編されました。
生活者は、年代、未既婚や会社に拘束されなくなり、個人の価値観が多様化し、ネットを通じて様々な価値観で結びついた多種多様な集団として行動しています。このような行動が市場の多様化をもたらしています。
結論として提案しているのは、30年ぶりの成長機会を捉えたグロス(growth)マーケティングです。市場の多様化がもたらす市場ダイナミクスに対応したブランドライフサイクルマネジメント(BLCM)の最適化と生活の価値志向と広がりに応じたブランド価値拡張戦略です。
最後に、図表で語り、コメントで補足するアプローチをとっていますのでわかりにくい面もありますが、しっかりと説明させていただきますので、どうかご批判を賜り、ご活用いただきますようお願い申しあげます。
2024年11月
代表取締役社長 松田 久一
消費社会白書2025 構成
消費の本格回復がもたらす再生と成長機会
- 【1】安定・安心重視へ変化する価値観
- 【2】価値スタイルの安定性
- 【3】価値スタイル牽引層が強める保守的意識
- 【1】30年ぶりの消費回復の正体
- 【2】収入増、インフレ予想、生涯所得増による消費回復
- 【3】今後の消費の持続的回復の条件
- 【コラム】積極姿勢で消費を牽引する「先進感覚」、
謙抑姿勢で価値観を牽引する「品格上質」
- 【1】リスク資産運用は少数派
- 【2】価値スタイルで異なる生涯所得予想
- 【3】リスク資産運用を促す2つの背景
- 【1】目的志向が高まる家事
- 【2】自動車意識と車内空間への期待
- 【3】スマートフォンで進む生成AI利用
- 【1】多彩化する食事スタイル
- 【2】高度化する食事へ
- 【3】食卓シーンによって高まる夕食の価値
- 【コラム】個食から家族食へのきざし
- 【1】「見た目主義」への偏重
- 【2】価値観選択による化粧品のロングテール化
- 【3】美容健康領域における製品の膨張
- 【1】消費財ブランドの割高感の高まり
- 【2】カップ麺の購買行動
- 【3】価値スタイルで異なるカップ麺の購入ブランド
- 【4】WTPからみるブランド選択
- 【1】消費者の業態チャネル選択
- 【2】業態チャネルの楽しさと効率への期待
- 【3】小売業の店頭提案の正体-感情刺激
- 【1】価値観の多様性-個人と社会集団
- 【2】カップ麺と化粧品ブランド市場の受容層
- 【3】寡占化とロングテール化を生み出すメカニズム
-長期変化と高速変化
- 【1】調査設計
- 【2】対象者プロフィール
- 【3】心理世代区分と近年の共通体験
- 【4】新世代の再定義-清貧世代(コラム)
- 【5】主な分析手法
- 図表索引
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基本集計表について
「消費社会白書2025」では網羅しきれなかった価値観や食意識、ブランド、買い物行動など4のカテゴリ、約100の調査項目を、性別や年代、ライフステージなど12の基本属性を軸に集計しました。