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男性の調理実施率に注目すると、特に世代差はないが、世帯類型別では週1日以上調理をする人が独身一人暮らしでは71.9%と、他を引き離して高い。次には既婚子なし・複数収入型、いわゆるDINKs夫婦で高く、41.8%となっている。また、女性側での毎日の調理実施頻度を見ると、既婚子なし・複数収入型は68.4%と、他の既婚者が8割以上なのに比べて低くなっている。このことから、DINKs夫婦においては家事分担を積極的に行っているのではないか、と考えられる。
一方、週1日以上調理をする人に、調理にかける時間が1年前と比べて変化したかどうかを聞いたところ、「増えた」人は男性が17.3%、女性が12.5%と、男性が女性よりも多かった。また、独身・親と同居型、既婚子あり型の男性は、実施率ではまだ女性に及ばないにしても、調理時間は約2割の人が「増えた」と回答している。「男性は仕事、女性が家事」という役割分業の価値観は薄れ、男性も調理の時間を増やし、家事分担をしていこうとする姿勢の高まりがうかがえる。