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2004年のヒット商品
「ものづくり」と情報コンテンツの魅力が生んだヒット商品
大場美子

 本格的に消費回復が注目された2004年だった。アテネ五輪、猛暑をチャンスに活かしたヒット商品も目立った。2004年のヒット商品を分類して浮び上がってきた五つのトレンドを紹介しよう。

デジタルハイライフ系ヒット
 デジタル三種の神器の中でも薄型大型テレビ、DVDレコーダーが昨年に続き、さらにパワーアップして売上を伸ばした。HDD内蔵DVDレコーダー289%、液晶TV(10インチ以上)対前年192%、プラズマTV158%の伸びである(JEITA 2004年1-10月期国内出荷台数対前年比)。デジカメは全体では頭打ちであったがデジタル一眼レフカメラではニコン「D70」などのヒットを出した。
 実際の購入者に購入理由を聞いてみると、「最新の技術が取入れられていたから」「予想以上に品質がよかったから」という理由が価格よりも上位にあがってくる。消費者の予想を超える品質が、価格の壁を超えるヒット商品の鍵となっている。
 主たる購入層は、弊社調査によると団塊の世代とその上の世代、世帯年収の高い層であった(図表1)。TV需要拡大の契機といわれる1インチあたり1万円の壁も突破しつつあり、今後の購入意欲層がますます拡大している。「豊かな生活」を実現するイメージとして、リビングに薄型大型TVとDVDがある生活が、久々に広範に浸透しつつあるようだ。
 デジタル家電製品は世界シェアでも日本企業が上位を占め、主要メーカーの業績が回復している。メーカーの技術革新を受け入れる消費者と、メーカー間の熾烈な競争によって製品がみがかれて、「ものづくり」よる日本の復活の原動力となった。

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