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VAIO TypeXを斬る!
見たい番組を過去から探せる「タイムマシン機能」搭載、VAIO Type X
本当の訴求ポイントは、別のところにある!
消費研究チーム

 シリーズ オタクが斬る!
 第1回 5人のオタク、あらわる
 第2回 Tivoを斬る 全米で300万世帯が加入したサービスが日本に上陸する
 第3回 VAIO TypeXを斬る 本当の訴求ポイントは、別のところにある!



1.HDDレコーダーとPCの融合が創りだす、新しいジャンルの視聴スタイル
図1.VAIO TypeX
 ソニー AVレコーディングサーバーVAIO Type Xは、ビデオサーバーとPCを合わせ持つ、新しいタイプのAVPCである。本体価格は約35万円。
 VAIO Type Xの特徴は、6チャンネル/約1週間分のテレビ番組を録りためし、あたかもその日に戻って視聴しているかのように自由に視聴できることで、ソニーではこれを「タイムマシン機能」と呼ぶ。もちろん録りためた番組は、「タイムマシン・ビュー」により、時間帯順だけでなくジャンル別に見たり、録画済みの番組を番組表から選択して視聴することも可能である。
 2基あるビデオサーバーユニットには、それぞれ三つのチューナーとMPEGエンコーダーが搭載されており、合計6チャンネルが同時に録画できる。録画された番組はビデオサーバーに保存することができ、また、必要に応じてPCのHDDへ転送して保存したり、DVDに焼くことができる。ビデオサーバーに搭載されたHDDは500GB(250GB×2)で、PCにも同じセットが搭載されており、合計1TB(テラバイト)の大容量を誇る。
 ビデオサーバーとPCが別であることから、PCを立ち上げなくとも番組に視聴や録画ができ、反対に録画をしていてPC操作に影響を与えることはない。
 各種デジタルハイビジョンにも対応している。別売デジタルチューナーユニットを接続することで、地上/BSデジタル放送のハイビジョン番組を高画質で録画でき、デジタルチューナー内蔵テレビ「ソニー WEGA」を接続することで、地上/BSデジタル放送の録画/再生が可能となる。
 音声は、24bit/96MHzの高品質サウンド、5.1chサラウンドへ対応している。
 VAIO Type Xは、ホームネットワークで利用することにより、ビデオサーバーとしての本領を発揮する。ネットワーク配信機能を搭載したビデオサーバーユニットはPCの電源がOFFでも利用でき、PCから、LANやインターネットなどネットワーク経由で録画した番組にアクセスしたり、放送中の番組を視聴することができるようになる。

図2.VAIO TypeXの概要


 高スペックを1台に詰め込んだともいえる、VAIO Type X。オタクたちの眼にはどのように映るのだろうか。

2.「6チャンネル/約1週間分録りため」で、本当にオタクは満足するのか
図3.「6チャンネル1週間録りだめ」に
ついての評価
 「6チャンネル/約1週間分」録りためできるという、VAIO Type Xの製品コンセプトには賛成だが、自分のニーズと照らし合わせると中途半端であるというオタクが多い。
「録り忘れがなくなるからよいと思うが、一人で使うにはもったいない。家庭向けの機能だと思う」(「ハード志向/使いこなし優先」派Dさん)
「6チューナーは凄いと思うが、そこまでの必要性を感じない。せいぜい3チューナーでよい」(ハード志向/使いこなし優先)派Aさん)

 一方で「6チャンネル/約1週間分」では足りないという意見もある。
「地上波前提としたら6チューナーは普通。『スカパー!』のキーワード録画などが鍵になると思う」(「コンテンツ志向/視聴環境重視」派Cさん)
「仕事で、土日が立て続けに2~3週間潰れてしまうこともあるため、録画約1週間分は短い。1ヵ月位録れるのなら考える」(「ハード志向/使いこなし優先」派Bさん)


本稿は当社代表・松田久一、並びに、消費研究チームのメンバーからの貴重な助言のもとに執筆されました。ここに謝意を表します。あり得べき誤りは筆者の責に帰します。

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