欲しいものは日用品でも、書籍でも、医薬品でも、ワンクリックで注文。足りないものがあれば、最寄りのコンビニで、好きな時間に買い足す。通勤や通学の時間には、スマートフォンで購入予定の商品やサービスの機能や品質、口コミをチェックし、価格の安い店舗で手に入れる。ひと昔前に比べ、人々の生活は格段に便利になった。現代人の生活は情報にあふれ、一方でその情報の処理のために時間に追われている。
必然的に自身が利用する駅に対する要求も高まっている。移動だけではなく、ちょっとした買い物、食事、英会話、さらにはマッサージまで受けられるようになってきている。
生活の利便性の向上に、駅は欠かせない役割を果たしている。毎日通勤や通学で電車や地下鉄を利用する人にとって、買い物など他の用事も駅で一緒に済ませることができれば、わざわざ店舗に足を運ぶ必要がなくなるからだ。悪天候の日は、なおさらだろう。駅という立地だけで、そこにある店舗の魅力は格段に上がる。
JR東日本で1日の乗降者数が最も多いのは、新宿駅で約75万人、次いで池袋駅(約55万人)、3番目が東京駅(約42万人)となっている。一方、国内だけでなく、インバウンドの観光客からも絶大な支持を得る伊勢丹新宿本店は1日約8万人、東京ディズニーリゾートの1日の入場者数は約8.6万人だ(当社調べ)。この数字だけ見ても、駅の集客力がいかに強力かということが分かる。
シリーズ「移動」のマーケティング
- なぜ駅はスゴイのか?-変わる駅の役割と新たなビジネスチャンス
- 変わる家族と駅の役割
- 世代交代で変わる鉄道と駅の役割
- 消費のホットスポットとしての駅
- 移動の起点・終点としての駅
- ビッグデータの宝庫「駅」でのビッグデータ利用を阻むもの
- ネットワークと駅
- なぜこうなった?これからどうなる?駅ナカ
- 観光日本のゲートウェイ「駅」
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