シニアリサーチャー 菅野 守
消費の現在とこれからをどう捉えるか、12月10日発刊の「消費社会白書2015」から、ポイントを絞って内容を紹介します。消費社会白書は、2004年版の発刊から今年で12年目になります。本書の特徴は、オリジナルの消費者調査を全国の15~69才の人口構成比に合わせ、約2,000サンプルで毎年実施。時系列の変化を捉えながら、アドホックなテーマを盛り込んで消費の変化と新しいきざしを捉える試みです。本年は7月中旬に調査を実施しました。
消費は揺らいでいます。2014年4月の消費税増税前の駆け込み需要は予想外の大きさとなり、大型耐久財を中心に反動減からの回復が遅れている。一方で、富裕層が消費を牽引し、高額品、プレミアム商品が好調です。
揺らぐ消費をどうみるか、我々がだした答えが「クラス消費」です。クラス消費とは、上下の落差がある階層性をもった消費市場になっている、ということをさします。例えばビールやお菓子などで高い価格帯の市場が伸びている。同時にPB等で超低価格帯の商品も定着しています。これからクラス消費とその背景、クラス消費のリーダーについて話をすすめていきます。
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