半歩先を読む日本最大級のマーケティングサイト J-marketing.net


(2016.12)
第10回 ネクスト戦略ワークショップ講演録 II.
見え始めたポスト中流生活
ディレクター 大場 美子
主任研究員 菅野 守

本コンテンツの全文は、有料会員サービスでの公開となっております。
ご利用には有料の会員登録が必要です。
ご登録済みの方は、こちらから全文をご利用ください。
会員のご登録はこちらをご覧ください。

魅力が薄れる従来型の中流生活

 セッション2では、見え始めた価値観と消費リーダーについて紹介します。また、そのリーダー層が、実際にどのような生活をしているのかにスポットを当てたいと思います。

 先ほどもあった通り、中流社会というものが崩れつつあります。持家、職住分離、性別分業といった中流生活を象徴する条件を、客観的にどのくらいの人が満たしているかというと、全体で8.4%しかいませんでした。また、今後そうなりたいかという問いに対しても、三つの条件すべてを希望する人はわずか1.1%でした。従来型の中流生活は多くの人にとって魅力的に映らなくなっています。

 それでは、これからどんな生活が求められているのか考えてみたいと思います。

 まず、人々の価値意識の変化についてみていきます。弊社で継続的に調査している価値観の中で、トップは「温かな家庭や社会をつくりたい」で、賛成率は73.6%です(図表1)。


図表1.「家庭や社会を大事にし、理想をもって自分らしく」が価値意識の大勢


 次に価値観の変化をみてみると、自己実現志向が上昇傾向にあるといえます。特に第12世代といわれる1996年以降生まれの人たちが台頭してきたことが、この上昇に影響しており、これからも自己実現志向はさらに伸びていくと予想できます。

 価値観の違いに基づいて生活者をグルーピングすると、一番大きなグループは「地域定着層」でした。また、最近増えつつある自己実現志向の強いグループは「自己肯定層」と「生き甲斐層」に分類されました。「自己肯定層」は、比較的若い人たちが属しています。「生き甲斐層」は、ミドルからシニアの上昇志向が強く、これまで消費を伸ばしてきた人が属しています。


本コンテンツの全文は、有料会員サービスでの公開となっております。
ご利用には有料の会員登録が必要です。
ご登録済みの方は、こちらから全文をご利用ください。
会員のご登録はこちらをご覧ください。


第10回 ネクスト戦略ワークショップ 講演録


おすすめ新着記事

消費者調査データ コーヒー飲料(2024年3月版)独走「BOSS」、「ジョージア」との差を広げる
消費者調査データ コーヒー飲料(2024年3月版)独走「BOSS」、「ジョージア」との差を広げる

プラスが続くコーヒー飲料の市場についての調査結果をみると、23年調査に引き続き「BOSS」が全項目で首位を獲得、さらに2位の「ジョージア」とは、3ヶ月内購入で差を広げた。「BOSS」はエクステンションの「BOSS CRAFT」も高評価で、リーディングブランドとしての存在感を示している。

成長市場を探せ 3年連続で過去最高更新、拡大する麦茶飲料(2024年)
成長市場を探せ 3年連続で過去最高更新、拡大する麦茶飲料(2024年)

健康志向などを追い風に堅調な動きを続ける茶飲料市場のなかで、特に伸びている領域がある。3年連続で過去最高を更新した麦茶飲料だ。背景にあるのは、気候温暖化による毎年のような猛暑と、熱中症対策意識の高まりだ。

消費者調査データ カップめん(2024年3月版)独走「カップヌードル」、「どん兵衛」「赤いきつね/緑のたぬき」が2位争い
消費者調査データ カップめん(2024年3月版)独走「カップヌードル」、「どん兵衛」「赤いきつね/緑のたぬき」が2位争い

22年度、過去最高を更新した即席めん市場。その多くを占めるカップめんについての調査結果をみると、「カップヌードル」が絶対的な強さを示し、それを「赤いきつね/緑のたぬき」「日清のどん兵衛」が追う展開となった。一方で、節約志向を背景に、コストパフォーマンスに優れるPBの再購入意向も高い。



J-marketingをもっと活用するために
無料で読める豊富なコンテンツ プレミアム会員サービス 戦略ケースの教科書Online


お知らせ

2024.03.25

当社合田執筆の「猛スピードのクルマはいらない」 これからの高齢化社会に必要な“まちづくり”とは何か? そのヒントは欧米になかった!」がメルクマールに掲載されました。

新着記事

2024.03.29

企業活動分析 KDDIの23年3月期は法人向け好調等で増収、過去最高益更新

2024.03.28

消費からみた景気指標 24年1月は6項目がプラスに

2024.03.28

月例消費レポート 2024年3月号 消費は足踏み状態が長期化している-インフレ見通しや消費マインド改善などによる消費回復の後押しに期待

2024.03.27

24年2月の「ファミリーレストラン売上高」は24ヶ月連続プラス

2024.03.27

24年1月の「ファーストフード売上高」は35ヶ月連続のプラスに

2024.03.27

24年1月の「広告売上高」は、2ヶ月連続のマイナス

2024.03.26

24年2月の「全国百貨店売上高」は24ヶ月連続のプラス、季節商品やインバウンド好調で

2024.03.26

24年2月の「チェーンストア売上高」は既存店で12ヶ月連続のプラス、食料品は引き続き好調

2024.03.26

24年2月の「コンビニエンスストア売上高」は3ヶ月連続のプラスに

2024.03.25

消費者調査データ コーヒー飲料(2024年3月版)独走「BOSS」、「ジョージア」との差を広げる

2024.03.22

MNEXT 資本主義の近未来の行方―企業の持続的存続の鍵

週間アクセスランキング

1位 2024.03.12

企業活動分析 マツキヨココカラカンパニーの23年3月期はPB商品拡販やインバウンド需要増加で増収増益

2位 2024.03.13

戦略ケース なぜマクドナルドは値上げしても過去最高売上を更新できたのか

3位 2008.07.24

戦略ケース カルフールは何故失敗したのか?

4位 2024.03.15

企業活動分析 スギHDの23年2月期は増収減益。26年度売上1兆円へ向けた挑戦が続く

5位 2016.03.16

【マーケティングFAQ】どうすればブランド力を強化できるか

パブリシティ

2023.10.23

週刊トラベルジャーナル2023年10月23日号に、当社代表取締役社長 松田の執筆記事「ラーケーションへの視点 旅の価値問い直す大事な切り口」が掲載されました。

2023.08.07

日経MJ「CM裏表」に、当社代表取締役社長 松田の執筆記事が掲載されました。サントリー ザ・プレミアム・モルツ「すず登場」篇をとりあげています。

ENGLISH ARTICLES

2023.04.17

More than 40% of convenience store customers purchase desserts. Stores trying to entice shoppers to buy desserts while they're shopping.

2023.02.22

40% of men in their 20s are interested in skincare! Men's beauty expanding with awareness approaching that of women

2022.11.14

Frozen Foods' Benefits Are Expanding, and Child-raising Women Are Driving Demand

2022.09.12

The Penetration of Premium Beer, and a Polarization of the Growing Beer Market

2022.06.20

6.9 Trillion Yen Market Created By Women― Will Afternoon Tea save the luxury hotels in the Tokyo Metropolitan Area