(2013.02)
経済指標速報
2013年2月8日(金)
主任研究員 菅野 守
【消費支出】
可処分所得の改善を後押しに、消費支出は名目・実質ともに、マイナス入りギリギリのところから反転復調。際立った牽引役は不在ながらも、支出増加分野の数の優勢ぶりが、支出全般での復調の支えとなっている。
1.支出全般の動向:可処分所得改善の後押しも受けつつ、消費支出は名目・実質ともに、マイナス入りギリギリのところから反転復調の動きをみせるとともに、平均消費性向も改善の動きを続けている
図表1.消費支出と可処分所得の 前年同月比伸び率の推移 |
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図表2.消費支出の名目及び実質伸び率 (前年同月比)の推移 |
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2013年2月1日に総務省が公表した「家計調査報告」(平成24年12月分速報)によると、二人以上の世帯のうち勤労者世帯における、2012年12月の可処分所得は平均で755,418円、前年同月比伸び率は100.7%となり、2012年11月に比べ伸び率の値は若干低下するも、2ヶ月連続でプラスとなった。他方、同月の消費支出は平均で359,482円、前年同月比伸び率は102.1%と、11ヶ月連続でプラスとなった。伸び率の値も2012年10月を底に上昇を続けている(図表1)。2012年9月以降、消費支出の伸びが可処分所得の伸び率を上回り続けていることから、平均消費性向も、前年同月比で改善を続けている。消費支出の実質伸び率(前年同月比)も、2012年2月以降11ヶ月連続でプラスとなっており、伸び率の値も2012年9月を底に上昇を続けている。ただし、名目伸び率と実質伸び率との差の大きさは、2012年6月以降7ヶ月連続でマイナスとなってはいるが、マイナス幅は2102年7月をピークに縮小傾向にある(図表2)。
名目伸び率と実質伸び率との差からも示唆されるように弱いながらもデフレの兆候が続いている中で、消費支出の伸びは名目・実質ともに、一時の失速傾向からマイナスに入るギリギリのところで持ちこたえた。足許では、可処分所得改善の後押しも受けて、反転復調の動きをみせている。
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