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(2013.08)
経済指標速報
2013年8月5日(月)
主任研究員 菅野 守

【消費支出】
 可処分所得の回復が続く中で、消費支出は息長く好調な推移を見せてはいるが、回復の動きは勢いに欠け、消費改善の裾野の広がりは足踏み模様。好調な分野と不調な分野とのせめぎ合いも激しく、分野間の格差も拡大傾向。外食関連や生鮮肉類などを中心に食料が引き続き消費の牽引役となる一方で、自動車関連品目が消費の足を引っ張り続けている。


1.支出全般の動向:可処分所得が回復を続ける中で、消費支出は長きに渉り好調な推移を見せてはいるが、足許での回復の動きは勢いに欠けるとともに、平均消費性向も悪化を続けるなど、消費の先行きに対する気がかりな材料は払拭しきれていない。
図表1.消費支出と可処分所得の
前年同月比伸び率の推移
 2013年7月28日に総務省が公表した「家計調査報告」(平成25年6月分速報)によると、二人以上の世帯のうち勤労者世帯における2013年6月の可処分所得は、平均で591,825円、前年同月比伸び率は101.7%となり2ヶ月連続でプラスとなった。他方、同月の消費支出は平均で296,512円、前年同月比伸び率は101.2%となり、17ヶ月連続でプラスとなっている。ただし、伸び率の値は2013年4月以降、低迷が続いている(図表1)。2012年9月以降2013年4月までは消費支出の伸びが可処分所得の伸び率を上回り、平均消費性向も前年同月比で改善を続けていたが、5月以降は消費支出の伸びが可処分所得の伸び率を下回り、平均消費性向も前年同月比で悪化が続いている。
 可処分所得が回復の動きを続ける中で、消費支出は17ヶ月という長きにわたりプラスを保ち、好調な推移を見せている。ただし、伸び率の値は低迷を続けるなどここ最近の消費の動きはやや勢いに欠けるとともに、平均消費性向も悪化が続いていることも今後の消費にとっては引き続き気がかりな材料だ。

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