-回復の様相も依然まだら模様が続く
9月末の御嶽山噴火に加え、10月に入ってからは大型台風の上陸が相次ぐなど、日本列島は立て続けて災害に見舞われている。天変地異による被害に加えて、10月からは食品や外食、日用品などで値上げが相次いでおり、物価上昇が消費に及ぼすマイナス・インパクトへの懸念も高まりつつある。10月以降、消費マインドに対する逆風は、更に強まりつつあるようだ。
ここ最近の経済指標での弱い動きを受けて、景気や消費の先行きに対する悲観論も一部で出始めてはいる。政府と日銀はともに、消費税増税後の景気のもたつきを踏まえて判断を下方修正してはいるが、緩やかな回復基調にあるとのスタンスは堅持している。
一旦足踏み状態となっている消費回復のプロセスがこの先、腰折れせずに復調できるかどうかは、今後の経済動向次第であるが、既に確定している9月の実績がどこまで改善しているかで、2014年7-9月期のGDP速報の数値の出方も変わり、第2回目の消費増税実施の判断も大きく影響されることとなろう。足許の景気や消費の足取りでは消費増税に伴う需要の下押し圧力に抗し切れないとなれば、消費増税の仕切り直しも含め、景気や消費の回復に向けた新たなシナリオの練り直しを迫られることとなるかもしれない。
本コンテンツの全文は、メンバーシップサービスでのご提供となっております。 以降の閲覧にはメンバーシップサービス会員(有料)ご登録が必要です。
|
本論文に関連する統計データ