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「NEXT VISION 2006」より
NEXT MARKETING 2006 
舩木龍三



本コンテンツは、2005年11月30日に行われた当社イベント「NEXT VISION 2006」の講演録と、同日使用したプレゼンテーションをもとに構成したものです。
構成
 はじめに
 1.ネットワークをベースとしたマーケティング
 2.消費者の心に深く迫る価値創造
 3.スーパースポットを通じた価値伝達
 4.マーケティング原則のヘキサゴン


はじめに
 本日お話させていただく内容は、三つです。
 第一に申し上げたいのは、ネットワークをベースにしたマーケティングがこれからのマーケティングだということです。これをパワーネットマーケティングと名づけています。これまでのマーケティングと異なる点は三つあります。ひとつは市場の見方です。これまで市場は消費者個人の集合といわれていましたが、市場は消費者同士が結ぶネットワークという見方です。したがって消費者間のネットワークに入り込むことです。これがネットワークベースの意味です。ふたつは、マス宣伝に依存しないマーケティングです。三つは、マス宣伝で訴求する15秒という浅い情報ではなく深い情報を訴求することです。
 最近ヒットしている商品をみると、一見、独善的なマーケティングにみえますが、実は、非常に波及力のあるネットワークに受け入れられた、ということがわかりました。マスメディアを通じた説得の効果が低下している現在、マス宣伝に依存せずにヒットしている商品が増えています。それは波及力のあるネットワークに入れたからに他なりません。ネットワークをベースとしたマーケティングとはどういうものかについて、はじめにお話をさせていただきたいと思います。

 このネットワークをベースとしたマーケティングを実行するためには、何がポイントになるかが、二番目と三番目の話です。
 二番目の話は、消費者の心に深く迫る価値創造をする、ということです。消費者の心に深く迫っていかなければ自社商品サービスの愛用者、熱烈なファンになっていただくことはできません。心に深く迫ることで消費者の愛着やこだわりを生むような深い情報、価値づくりができるはずです。そのフレームワークやアプローチ方法についてご提案させていただきたいと思います。

 三番目の話はこうして創りこんだ価値をいかに効果的に伝達するかです。その方法は、お客さま同士のネットワークを活用すること、消費者が形成するネットワークを識別し、情報が加速度的に流れるようにすることです。そのためのマーケティングアプローチとしてスーパースポットを通じた価値伝達についてご提案させていただきます。スポットとは、消費者説得、お客さまの立場からみれば、購買の意思決定をする現場、と定義しています。マスメディア以外に意思決定の現場は多様化しています。街であったり、特定の店舗であったり、雑誌や新聞メディアもスポットです。スポットは多様化しながらも実は上位集中化が起きています。この上位に集中した、消費者説得に大きな影響力をもつスポット、多くのお客さまが購買の意思決定をする現場をスーパースポットと定義しています。このスーパースポットは、ネットワークという視点からみれば、ネットワークを波及させる大きな鍵を握っているものです。マスメディアに依存しない価値伝達のポイントとなります。
 そして、最後に新しいマーケティング原則のヘキサゴン、六つの原則についてご提案させていただきます。


(2005.12)

本稿は、当社代表・松田久一による助言・指導をもとに、舩木が代表執筆しております。本稿の内容は、松田からのアイデア・構想に大きく負っております。ここに謝意を表します。あり得べき誤りは筆者の責に帰します。

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