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(1)品質差別化のチャンス
消費者が、「価格志向」から「品質志向」へ変わり始めている。消費社会白書2014(JMR生活総合研究所)の結果では、「価格が安いものを選ぶようになった」人が減少し、品質志向の人が様々な製品市場の拡大を牽引している。低価格に飽きた品質志向層の消費が活発化している。価格競争を抜け出し、品質で差別化するチャンスが広がっている。品質差別化は、消費税増税後の反動減に対して有効な手になる。楽観シナリオでも、悲観シナリオでも、どちらでも売上が維持できるからだ。仮に、楽観シナリオの場合、品質差別化をとれば、「売上増(数量増・単価アップ)」、低価格をとれば、売上維持(数量増・単価ダウン)」になるが、悲観シナリオの場合、品質差別化なら、「売上維持(数量減・単価アップ)」、低価格をとると、「売上減少(数量減・単価ダウン)」になる。つまり、品質差別化をとったほうが、最低限の売上を維持することができるが、低価格化をとると、売上維持どころか、減少のリスクを背負うことになる。
問題は、その肝心な品質を消費者が判断できないことである。当社の過去の研究では、ザ・プレミアム・モルツ、アサヒスーパードライ、金麦の3銘柄のブラインドテスト(銘柄を伏せて試飲させる調査)を実施したところ、識別できたのは30人中たった3%であった。ところが、銘柄をあげ品質評価を聞くとザ・プレミアム・モルツの品質評価が高い結果であった。
商品サービスの品質を、消費者が判断することは困難である。消費者は、不完全な知識しかもたないからだ。現実には、何らかの手がかりによって、品質を推定しているにすぎない。ザ・プレミアム・モルツの品質が評価される背景には、品質判断の基準に対する対応の差がある。
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