武田薬品工業の2018年3月の連結決算は売上高1兆7,705億円(前年同期比2.2%増)、営業利益2,418億円(同55.1%増)の増収増益となった。タケダの成長ドライバーである消化器系疾患領域、オンコロジー(がん)領域、ニューロサイエンス(神経精神疾患)領域および新興国事業の継続的な成長と、為替の円安による増収影響(439億円)が、事業等の売却(和光純薬工業の売却等)による減収影響(943億円)を吸収した形となった。消化器系疾患領域の売上収益の成長率は+23.5%(実質ベース+21.6%)、オンコロジー領域は米国での新商品の販売開始など海外での売上が伸長し、売上収益の成長率は+14.6%(実質ベース+12.1%)となった。ニューロサイエンス領域の売上収益の成長率は+24.5%(実質ベース+22.6%)となった。米国の抗うつ薬市場におけるシェアを拡大しつつ、日本においてはパーキンソン病の製造販売承認を取得した。新興国事業ではオンコロジー領域や消化器系疾患領域の製品ポートフォリオが伸長し、売上収益は2,781億円(2.4%増、実質ベース2.0%増)となった。2018年にはグローバル本社を開設、日本企業による過去最大のM&Aとなるアイルランド製薬大手シャイアー社買収を実施するなど、グローバルな研究開発型のバイオ医薬品企業の創出を目指す。
参照コンテンツ
- 戦略ケース エナジードリンク市場 第二幕(2014年)
- 戦略ケース 大衆薬のネット販売本格化で始まるメーカー・小売の業界再編(2013年)
- 戦略ケース 改正薬事法で変わるドラッグストアの競争軸(2008年)(2013年)
- 戦略ケース 大衆薬販売へ向けて加速するファミリーマートとセブン-イレブン(2008年)
競合他社の業績と比較分析する
おすすめ新着記事
消費者調査データ サブスクリプションサービス 広く利用される「プライムビデオ」、音楽サブスクには固定ファンも
調査結果を見ると、「Amazon プライムビデオ」が全項目で首位となった。「プライムビデオ」は認知率で認知率は8割強、利用経験では唯一4割強、今後の利用意向でも3割を超えている。
成長市場を探せ コロナ禍の壊滅的状況からV字回復、売上過去最高のテーマパーク
コロナ下では長期休業や入場制限などを強いられ、壊滅的ともいえる打撃を被ったテーマパーク市場、しかし、コロナが5類移行となった2023年には、売上高は8,000億円の大台を突破、過去最高を記録した。
消費者調査データ シャンプー(2024年11月版) 「ラックス」と「パンテーン」、激しい首位争い
調査結果を見ると、「ラックス(ユニリーバ)」と「パンテーン(P&G)」が複数の項目で僅差で首位を競り合う結果となった。コロナ禍以降のセルフケアに対する意識の高まりもあって、シャンプー市場では多様化、高付加価値化が進んでいる。ボタニカルやオーガニック、ハニーやアミノ酸などをキーワードに多様なブランドが競うシャンプー市場の今後が注目される。