本田技研工業の2022年3月期連結決算は、売上収益14兆5,526億円(前期比10.5%増)、営業利益8,712億円(同32.0%増)の増収増益となった。すべての事業で増収し、営業利益についても、新型コロナウイルス感染症の再拡大、半導体供給不足による四輪販売台数の減少、原材料価格高騰の影響などはあったものの、コストダウンやインセンティブ抑制効果、為替影響などにより増益となった。事業別には、二輪事業は主にブラジルで販売が増加したことなどにより、売上収益2兆1,852 億円(同 22.3%増)、販売影響による利益増などにより営業利益3,114 億円(同38.7%増)。四輪事業については、主に北米で販売が減少したものの、アジアで販売が増加したことや為替影響などにより、売上収益9兆3,605 億円(同 6.6%増)、諸経費の抑制などにより営業利益2,362億円(同161.7%増)となった。現在は、2030年に向けた全社ビジョン「すべての人に、"生活の可能性が拡がる喜び"を提供する」に沿って、三つの方向性(クリーンで安全・安心な社会へ、移動と暮らしの価値創造、多様な社会・個人への対応)に基づいて、さまざまな取り組みを行っている。2022年度についても、その方向性に基づき、全方位での収益改善の取り組みを継続、将来へ向けた仕込みを確実に行い、電動化や新たな成長へ向けた取り組みを加速、売上収益16兆2,500億円(同11.7%増)、営業利益8,100億円(同7.0%減)を見込む。
参照コンテンツ
- JMRからの提案 明日のクルマはどこに飛ぶのか―次世代モビリティ展望(2022年)
- 戦略ケース 経験財化で市場拡大目指すKINTO―自動車サブスクの新しいカタチ(2022年)
- JMRからの提案 EVが変える市場と競争-「拡・自動車市場」への脱成熟と自動車メーカーの脱皮(2021年)
- 戦略ケース 自動車メーカーの生き残り戦略―移動システム産業で成功するためには(2018年)
- 戦略ケース あまり知られていない中国自動車産業の実情(2016年)
- 戦略ケース ネクスト戦略ワークショップ 躍進するホンダの軽(2013年)
- 戦略ケース チャイナインパクト!ホンダ、スズキ国内バイクメーカーの逆襲(2002年)
- MNEXT 眼のつけどころ ePOPで成熟ブランドのリブランディング― 2022年春の提案(2022年)
- MNEXT 2022年の消費の読み方-価値拡張マーケティング(2022年)
- MNEXT 眼のつけどころ 市場脱皮期の富裕層開拓マーケティング―価格差別化戦略(2021年)
競合他社の業績と比較分析する
おすすめ新着記事

消費者調査データ RTD(2025年3月版) 「氷結」、「ほろよい」の競り合い続く アサヒの新顔は高いリピート意向
調査で結果は「氷結」が半歩抜け出し、それを「ほろよい」が追う形となった。上位にはロングセラーが目立つが、再購入意向では「アサヒ GINON」が3位に食い込んだ。大ヒットしたレモンサワーに加え、お茶やウメなどのフレーバーの台頭、ベース酒の多様化など新たな競争が生まれている。

「食と生活」のマンスリー・ニュースレター 清貧・ゆとり世代が消費を牽引!賞与の使い道は?
近年賃金上昇の流れが広がるなかで、今年の消費を占う意味でも冬季賞与への関心が高まっていた。そこで、冬季賞与がどのように使われているか、「103万円の壁」の問題がどの程度関心を持たれているかを調査した。

消費者調査データ スナック菓子(2025年2月版) 経験率7割超、カルビー「ポテトチップス」の人気揺るがず
2桁成長のスナック市場。調査結果をみると、カルビーのポテトチップスが全項目で首位と王者の貫禄をみせた。



