ヤマハ発動機の2021年12月期の連結決算は、売上高1兆8,125億円(前年同期比23.2%増)、営業利益1,823億円(同123.3%増)となり、過去最高の売上高・利益を達成した。売上高は、半導体をはじめとした部品供給不足を受けた生産減少や人員不足などの影響を受けたものの、全事業で需要が急回復、新興国二輪車市場でのプレミアム戦略も功を奏し、販売台数や販売単価の増加により増収。営業利益は、売上高の増加に加え、リモートワークなどのデジタル活用による固定費率の抑制、為替影響などで、物流費や原材料費高騰の影響を吸収し、大幅な増益となった。2018年12月に、2030年に向けた長期的ビジョン:「Art for Human Possibilities~人はもっと幸せになれる~」を策定、2019年度からの「新規事業開発を進めながら売上高2兆円へ再挑戦」を目標とする中期経営計画を最高の業績で終了し、2022年度からは新たな中期経営計画をスタートさせた。2022年度も、需要回復の継続と生産・販売の増加で、売上高・営業利益ともに前年を上回ると予想しており、力強い回復が続く。
参照コンテンツ
- JMRからの提案 明日のクルマはどこに飛ぶのか―次世代モビリティ展望(2022年)
- 戦略ケース 経験財化で市場拡大目指すKINTO―自動車サブスクの新しいカタチ(2022年)
- JMRからの提案 EVが変える市場と競争-「拡・自動車市場」への脱成熟と自動車メーカーの脱皮(2021年)
- 戦略ケース 自動車メーカーの生き残り戦略―移動システム産業で成功するためには(2018年)
- 戦略ケース 脱成熟が進む自転車市場(2009年)
- 戦略ケース チャイナインパクト!ホンダ、スズキ国内バイクメーカーの逆襲(2002年)
- 戦略ケース 市場を考えたヤマハの販売戦略(1982年)
- MNEXT 眼のつけどころ ePOPで成熟ブランドのリブランディング― 2022年春の提案(2022年)
- MNEXT 2022年の消費の読み方-価値拡張マーケティング(2021年)
- MNEXT 眼のつけどころ 市場脱皮期の富裕層開拓マーケティング―価格差別化戦略(2021年)
- MNEXT 眼のつけどころ 高収益な市場プラットフォーム事業をどう創出するか?-MSP事業創出作法(2018年)
- MNEXT 眼のつけどころ コロナ禍の訪問営業は時代遅れなのか?―「会うのが、いちばん。」(2021年)
競合他社の業績と比較分析する
おすすめ新着記事
消費者調査データ コーヒー飲料(2024年3月版)独走「BOSS」、「ジョージア」との差を広げる
プラスが続くコーヒー飲料の市場についての調査結果をみると、23年調査に引き続き「BOSS」が全項目で首位を獲得、さらに2位の「ジョージア」とは、3ヶ月内購入で差を広げた。「BOSS」はエクステンションの「BOSS CRAFT」も高評価で、リーディングブランドとしての存在感を示している。
成長市場を探せ 3年連続で過去最高更新、拡大する麦茶飲料(2024年)
健康志向などを追い風に堅調な動きを続ける茶飲料市場のなかで、特に伸びている領域がある。3年連続で過去最高を更新した麦茶飲料だ。背景にあるのは、気候温暖化による毎年のような猛暑と、熱中症対策意識の高まりだ。
消費者調査データ カップめん(2024年3月版)独走「カップヌードル」、「どん兵衛」「赤いきつね/緑のたぬき」が2位争い
22年度、過去最高を更新した即席めん市場。その多くを占めるカップめんについての調査結果をみると、「カップヌードル」が絶対的な強さを示し、それを「赤いきつね/緑のたぬき」「日清のどん兵衛」が追う展開となった。一方で、節約志向を背景に、コストパフォーマンスに優れるPBの再購入意向も高い。