獲得すべき販売量を策定し、どんな流通、どんな売り方で目標を達成していくべきかを計画するために、自社商品のターゲットボリュームを推定し、さらに、どこで、どんな買われ方をしているのかを明らかにすることが市場・顧客分析の狙いです。
基本的には次のようなステップで分析をすすめていきます。
- ターゲットの設定 自社の商品・サービスのターゲットを設定します。このとき、代替品のターゲット、使用価値から見た潜在的なターゲットも同時に設定します。
- 推定の軸の決定 ターゲットの特徴のなかでボリューム推定のための軸を設定します。例えば、女性人口、世帯数などのうち何パーセントが見込みのボリュームというように決めていきます。世帯数・人口などの数量とリンクさせていく必要があります。
- 消費量の推定 ターゲット一人当たりの購入頻度・購入数量から消費量全体を推定していきます。
- 獲得できる数量の推定 顧客が購入するチャネル・購買活動と自社の流通・販売形態を突き合わせて獲得できる数量と必要な活動の内容・活動量を推定します。
顧客のニーズ・購買行動は常に変化しています。昨年の計画がそのまま通用するとは限りません。
顧客の変化によって、主力チャネルが移動していたり、サンプリングなどのプロモーション活動によって、ヨココミ情報が形成されて商品の選択基準が変化したりするケースがあります。顧客の変化の有無と変化の方向をみきわめることがポイントです。こうした市場・顧客の理解は、全国レベルだけでなく各エリアでも実施する必要があります。
無料の会員登録をするだけで、
最新の戦略ケースや豊富で鮮度あるコンテンツを見ることができます。
おすすめ新着記事
消費者調査データ レトルトカレー(2024年11月版) 首位「咖喱屋カレー」、3ヶ月内購入はダブルスコア
調査結果を見ると、「咖喱屋カレー」が、再購入意向を除く5項目で首位を獲得した。店頭接触、購入経験で2位に10ポイント以上の差をつけ、3ヶ月内購入では2位の「ボンカレーゴールド」のほぼ2倍の購入率となった。
「食と生活」のマンスリー・ニュースレター 伸長するパン市場 背景にある簡便化志向や節約志向
どんな人がパンを食べているのか調べてみた。主食として1年内に食べた頻度をみると、食事パンは週5回以上食べた人が2割で、特に女性50・60代は3割前後と高かった。パン類全体でみると、朝食で食事パンを食べた人は女性を中心に高く、特に女性50代は6割以上であった。
成長市場を探せ コロナ禍の落ち込みから再成長する惣菜食市場
コロナ禍で打撃を受けた市場のひとつに惣菜市場がある。特に外出自粛の影響を受けた百貨店の惣菜などが落ち込んだ。しかし、翌21年には早くも持ち直し、22年、23年と2年連続で過去最高を更新した。