商品は企業のフィロソフィー(考え方)を伝えるものであり、また、企業の社会的存在価値を問われるモノでもあります。自社はどのような商品を開発し、社会の役に立つのかということを明確にしておかなければなりません。
売上至上主義に陥って、差のない商品、特徴のない商品を乱発し、結局消費者に支持されない企業になる危険性をもっています。開発原則とは「こういう商品以外は市場に出すことを認めない」という企業の商品に対する哲学といえましょう。
具体的には花王の「商品開発の五原則」があります。
- 社会的有用性の原則
社会にとって、今後とも有用なものであるか。 - 創造性の原則
自社の創造的な技術、技能、アイデアが盛り込まれているか。 - パフォーマンスバイコストの原則
(P/C)でどの企業の商品よりも優れているか - 調査徹底の原則
あらゆる局面での消費者テストで、そのスクリーニングに耐えたか。 - 流通適合性の原則
流通の場でその商品に関わる情報を消費者に伝達する能力があるか。
開発原則やフィロソフィーが明確であったとしても価値ある商品が生み出されるわけではありません。しかし、市場の成熟やPB商品やディスカウンターの台頭による価格の時代には、他社が真似のできない企業固有の価値をもつ商品開発が重要。固有の価値は信念や哲学がなれければ生まれないことも事実です。
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