
食品スーパーを核とし、ドラッグストアやホームセンターなどのテナントを持つ、近隣住宅街などの小商圏をターゲットとしているSC(ショッピングセンター)のことです。この形態を取るSCは、現在では日本のSC全体の半数近くにのぼるといわれています。
近年、SCはおもに三つの形態に分類されています。NSC以外では、ディスカウントストアを核とするCSC(コミュニティショッピングセンター)や、GMSを核とする大型モールとして展開するRSC(リージョナルショッピングセンター)などがあります。
NSCは駐車場を取り囲むように建物が並び、顧客が目的とする店舗の近くに駐車できるオープンモール形式をとっているため、建物の費用が安く、また、顧客の歩行距離が短く短時間で買い物が出来るというメリットがあります。これは、建物が敷地の中心部に作られ、建物の中にさまざまなテナントが入店しているエンクローズドモールと比較すると明らかです。
ただし、建物が敷地内に独立して建てられているため、豪雪地域など気候条件が厳しい地域では、オープンモール形式は不向きとされています。
NSCの出店をもっとも進めているのが、イオングループです。核となるSM「マックスバリュ」を中心とした展開を進めており、その数は約300ヶ所といわれております。
近年では、フジ(愛媛県)、ヨークベニマル(福島県)、原信(新潟県)、ヤオコー(埼玉県)も積極的に出店を進めており、イトーヨーカ堂(東京都)も、2005年3月に三井物産と「株式会社モール・エスシー開発」を設立し、NSCやRSCの出店に注力し始めました。
近年SMやGMSといった業態では既存店売上の不振が続いています。特に独立型店舗の既存店の落ち込みが激しいとみられており、各企業共に出店戦略の見直しが急務となっています。その対策として、既存店をNSCという形態切り替え出店することで、お客さまの利便性を高め、集客力を向上させる取り組みが盛んになっていると考えられます。
「消費社会白書2025」のご案内

30年の長いトンネルを抜けて、そこは「灼熱の真冬」だった。2024年の消費は、経済史において消費転換の年だったと明記されるかもしれない。
無料の会員登録をするだけで、
最新の戦略ケースや豊富で鮮度あるコンテンツを見ることができます。
おすすめ新着記事

「食と生活」のマンスリー・ニュースレター チョコレートの今後購入意向は80%以上! 意外にも男性20~30代と管理職が市場を牽引
チョコレート商品の値上げが続くなか、成分や機能を訴求したチョコレートが伸びている。今回はどのような人がどんな理由でチョコレートを食べているのか調査した。

成長市場を探せ キャッシュレス決済のなかでも圧倒的なボリュームを誇るクレジットカード決済は、2024年、3年連続の2桁成長で過去最高を連続更新するとともに、初の100兆円台にのせた。ネットショッピングの浸透も拡大に拍車をかけている。 キャッシュレス市場の雄、クレジットカードは3年連続過去最高更新(2025年)
キャッシュレス決済のなかでも圧倒的なボリュームを誇るクレジットカード決済は、2024年、3年連続の2桁成長で過去最高を連続更新するとともに、初の100兆円台にのせた。ネットショッピングの浸透も拡大に拍車をかけている。

消費者調査データ トップは「ドライゼロ」、2位を争う「オールフリー」「のんある気分」
アップトレンドが続くノンアルコール飲料。調査結果は「アサヒ ドライゼロ」が首位を獲得、上位にはビールテイストが目立つなかで、「のんある気分」が健闘している。再購入意向では10位内にワインテイストやカクテルテイストの商品も食い込み、ジャンルとしての広がりを感じさせる。



