一貫パレチゼーションとは、荷物を出発地から到着地まで、同一のパレットに乗せたまま輸送・保管することを意味します。パレットとは、荷物の輸送・保管、物流センターなどでの積み替え作業のために使用される「すのこ」のような台のことです。
一貫パレチゼーションを採用する大きなメリットは人員コストの削減と作業時間の短縮です。フォークリフトを用いてパレットに乗った荷物を、パレットごと積み替えることで輸送作業の効率化が図れます。また、輸送の側面だけではなく、そのまま店頭に並べることで陳列に関する効率化も図れます。
しかし、パレチゼーションは輸送効率が上がる反面、パレットを乗せる分だけ積載効率や保管効率が悪くなるデメリットがあります。また、パレットの回収・管理が不十分だと、紛失・流出が発生して大きなコストになります。回収システムの確立がされていないことや、保管や回収費用などが取引条件に明確に入っていない、費用分担の合意がないなどの課題があります。
また製品サイズに合わせて、多様な形態・サイズのパレットが用いられると、相互利用できないことになり不効率になります。サイズの統一に関しては、現在国際的にISO規格として四つの標準規格が定められています。日本ではJISによって1970年代にT11型が作られ、現在ISO規格のひとつになっています。しかし、業界によっては既に別の標準規格が決められている場合があり、普及の阻害要因となっています。
参照コンテンツ
おすすめ新着記事
消費者調査データ レトルトカレー(2024年11月版) 首位「咖喱屋カレー」、3ヶ月内購入はダブルスコア
調査結果を見ると、「咖喱屋カレー」が、再購入意向を除く5項目で首位を獲得した。店頭接触、購入経験で2位に10ポイント以上の差をつけ、3ヶ月内購入では2位の「ボンカレーゴールド」のほぼ2倍の購入率となった。
「食と生活」のマンスリー・ニュースレター 伸長するパン市場 背景にある簡便化志向や節約志向
どんな人がパンを食べているのか調べてみた。主食として1年内に食べた頻度をみると、食事パンは週5回以上食べた人が2割で、特に女性50・60代は3割前後と高かった。パン類全体でみると、朝食で食事パンを食べた人は女性を中心に高く、特に女性50代は6割以上であった。
成長市場を探せ コロナ禍の落ち込みから再成長する惣菜食市場
コロナ禍で打撃を受けた市場のひとつに惣菜市場がある。特に外出自粛の影響を受けた百貨店の惣菜などが落ち込んだ。しかし、翌21年には早くも持ち直し、22年、23年と2年連続で過去最高を更新した。