ユニットロード化とは、物流分野における国際的に遜色ない物流サービスを実現する施策を取りまとめた「総合物流施策大綱」(1997年4月4日閣議決定)によれば、「貨物を機械器具による荷役に適するよう標準化された単位にまとめて梱包して輸送・保管すること」と定義されます。すなわち、様々な荷姿を持つ貨物を、あらかじめ、ある標準の重量や体積などによって、とりまとめて輸送する方式のことをユニットロード化といいます。
そして、総合物流施策大綱を見直し、国際的な競争力の強化に加え、環境問題の深刻化、循環型社会の構築等の物流を巡る新たな課題への対応を目指した「新総合物流施策大綱」(2001年7月6日閣議決定)では、「国際競争力のある社会実現のための高度かつ全体効率的な物流システムの構築」のための施策として、「ユニットロード化の推進」があげられています。
作業効率を向上させるとともに、高齢者や女性にも適した作業環境の構築に資する一貫パレチゼーションを中心としたユニットロード化を促進すること、その普及のための調査の実施、JIS規格パレットの共同利用・共同回収に資するパレットプールシステム等の浸透やユニットロード化に資する物流機器の導入及び施設の設置に対する支援等を図ること、また、物流活動を一貫してのパレット利用を促進するため、T11型パレットを基本とする「ユニットロードシステム通則」の普及等を行うことが示されています。さらに、各業種におけるユニットロード化に資するとの観点から、JIS規格化されたパレットによる「パレットシステム設計基準」の標準化を行い、加えて、T11型パレットの国際標準化や、それを基本としたJIS規格パレットのアジアにおける普及に取り組むことが提起されています。
新大綱では、ユニットロード化推進により、2005年までにパレット輸送可能な貨物のパレット化率を約9割(2001年時点では約77%)とするとともに、標準パレット比率を欧米並みに引上げる(同、日本約4割、欧米約5~6割)としています。
この実現には、様々な業界と利用者を横断して使われる標準パレットの保守管理の問題解決が鍵になります。新大綱が示す、公共性の高いパレットプール組織の開発だけでなく、例えば、ICタグを埋め込んだコンテナの開発とその標準化により、パレット管理を容易にするといった施策が議論されています。
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