
NISA(ニーサ)とは、日本証券業協会が選定した、少額投資非課税制度(日本版ISA)の愛称です。少額投資非課税制度(ISA=ここでは「アイサ」と呼びます)とは、証券会社や銀行などの金融機関で、上場株式や株式投資信託などの投資金額100万円ぶんまでの値上がり益(売買益)や配当金(分配金)などが5年間非課税となる制度です。日本では2014年1月から開始され、2023年までの10年間、毎年新たに100万円の非課税枠が与えられます。
ISAの正式名称は「Individual Savings Account」、つまり個人貯蓄口座のことを指します。1999年に英国は利子所得が非課税となるISAを制度化しました。英国では「預金型ISA」「株式型ISA」の2タイプあり、ISAを利用している人は約4割で、うち約7割は預金型ISAを活用していると報告されています。
NISAでは「株式型ISA」のみです。個人金融資産の半分以上を現金預金が占める日本ですが、現状の金利水準が0コンマ%台ではメリットがほとんどありません。英国の金利は現在約5%ですから大きな違いです。今後日本市場では、現金預金を切り崩して期待リターンの高い株式や投資信託といった金融商品へとシフトしていくことが予想されます。政府はNISAを使った投資残高を2020年までに25兆円にすることを目指しています。
開始が半年に迫ったこと、また年初来のアベノミクス相場の好転もあって、銀行や証券会社も本格的にPRを開始し、顧客の争奪戦を展開しています。一方、ここ数週間の乱高下によって慎重論も高まっています。つまり投資環境によってタイミングを見計らうべきという意見です。資産の運用にまだ慣れていない日本の国民性を背景にどのように浸透し、消費にインパクトをもたらすのか注目されます。
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