断捨離とは、不要なモノなどの数を減らし、日常生活や人生に調和をもたらそうとする生活術や処世術のことです。もっと簡単にいうと「整理整頓」をする際の片づけ術のことです。2010年に流行語(ユーキャン新語・流行語大賞の候補語60語)に選ばれ、多くの関連書籍が発刊されました。特に有名なのは、やましたひでこさんの『新・片づけ術「断捨離」』でしょう。
もともとはヨガの行法、「断行(だんぎょう)」、「捨行(しゃぎょう)」、「離行(りぎょう)」という考え方を応用しており。それぞれの単漢字が意味と持っています。「断=入ってくる要らない物を断つ」「捨=身のまわりにずっとある要らない物を捨てる」「離=物への執着から離れる」ということです。その本質は、ふだん義務感を伴って漠然と行っている「そうじ」や「片づけ」を精神的なものつ結び付けて再定義して、自分の心や運気まで磨いて、生活を豊かなものへと昇華させるものです。
こうした言葉が流行した背景には、社会問題にもなった「ゴミ屋敷」など「片づけられない人びと」が報道されたこともあろうかと思われます。ゴミ屋敷は極端な例としても、日本にある伝統的な「もったいない」という観念や考え方が行きすぎると、家や部屋など身の回りにどんどんモノが増えていき、自分の住む空間だけでなく、健康や精神まで圧迫すると言う悪循環に陥ってしまいます。
「もったいない」は「MOTTAINAI」という世界共通の言葉として世界的にも知られるところになりました。しかし、あまりに凝り固まってしまった部分をヨガの考えによって「解きほぐす」こと。その適度なバランスが快適な生活や人生へとつながることを説いているのが「断捨離」という対処法と言えるでしょう。
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