半歩先を読む日本最大級のマーケティングサイト J-marketing.net

公開日:2019年12月09日

「消費社会白書2020」特別コンテンツ
階層化し、サービス化する消費
取締役 大場美子



 12月に発刊した最新版の「消費社会白書2020」には、「中流家庭から『豊潤生活』への転換」というサブタイトルが付いている。

 「中流家庭」型のライフスタイルの特徴は、郊外に持ち家、クルマ、家電製品など物的財を所有することだ。昭和の高度成長期からバブル期にかけて広く定着した、この「中流家庭」型のライフスタイルは、収入格差化、世代交代、単身世帯化、共働き世帯化の進展を背景に、平成の30年を経て変容してきた。

 今回の消費社会白書の第2章では、ライフスタイルを類型化し、その中に新たな暮らしぶりを見いだすことを試みた。はじめに、ライフスタイルを財の所有パターンとして、持ち家、クルマの所有、耐久財所有の多寡、サービス支出項目の多寡の四つの組み合わせから操作的に定義した。その結果、八つに類型化できた。

 この中で支出水準の高さ、支出意欲、価値観の特徴からも消費の牽引層になっていくと考えられるのが「経験満喫型」、「富裕階級型」「サービス重点型」の三つの類型だ。






 この3層に共通している消費の特徴が、サービス支出領域の数の多さである。「経験満喫型」は持ち家、クルマを所有し、物的財所有・サービス支出とも多く、すべてを満たそうとしている。これに対して、「富裕層型」は持ち家・クルマはあるが、物的財は少なく、サービス支出に重きを置く。年収が高いほど出現率が高くなる。「サービス重点型」はクルマ非所有でサービス支出が多い層である。東京など人口200万人以上の大都市居住者に多い。

 「豊潤生活」とは物的財以上に、旅行、スポーツ活動、食、コンサート・イベントなどのサービスに支出して、経験値を重ねることに豊かさを感じる暮らしぶりを指している。新しい経験や感動体験を得ることを通じて、経験財としての消費を生み出す。

 今回紹介したライフスタイルの3層は、「中流家庭型」が分解して表出した「豊潤生活」を志向する人達である。



より詳細なファインディングは「消費社会白書2020」をご覧ください

書籍イメージ
消費社会白書2020
見えてきた21世紀の消費-中流家庭から「豊潤生活」への転換

  • 発刊以来17年間の知見とデータから「今」を鋭く分析し、「半歩先」を提案
  • オリジナルの時系列調査から現在の消費者の実像に迫る
  • 中長期だけでなく、短期のマーケティング戦略を構築するための基本データが満載



「消費社会白書2020」特別コンテンツ


「ネクスト戦略ワークショップ」講演録


参照コンテンツ


おすすめ新着記事

成長市場を探せ キャッシュレス決済のなかでも圧倒的なボリュームを誇るクレジットカード決済は、2024年、3年連続の2桁成長で過去最高を連続更新するとともに、初の100兆円台にのせた。ネットショッピングの浸透も拡大に拍車をかけている。  キャッシュレス市場の雄、クレジットカードは3年連続過去最高更新(2025年)
成長市場を探せ キャッシュレス決済のなかでも圧倒的なボリュームを誇るクレジットカード決済は、2024年、3年連続の2桁成長で過去最高を連続更新するとともに、初の100兆円台にのせた。ネットショッピングの浸透も拡大に拍車をかけている。 キャッシュレス市場の雄、クレジットカードは3年連続過去最高更新(2025年)

キャッシュレス決済のなかでも圧倒的なボリュームを誇るクレジットカード決済は、2024年、3年連続の2桁成長で過去最高を連続更新するとともに、初の100兆円台にのせた。ネットショッピングの浸透も拡大に拍車をかけている。

消費者調査データ トップは「ドライゼロ」、2位を争う「オールフリー」「のんある気分」
消費者調査データ トップは「ドライゼロ」、2位を争う「オールフリー」「のんある気分」

アップトレンドが続くノンアルコール飲料。調査結果は「アサヒ ドライゼロ」が首位を獲得、上位にはビールテイストが目立つなかで、「のんある気分」が健闘している。再購入意向では10位内にワインテイストやカクテルテイストの商品も食い込み、ジャンルとしての広がりを感じさせる。

消費者調査データ RTD(2025年3月版) 「氷結」、「ほろよい」の競り合い続く アサヒの新顔は高いリピート意向
消費者調査データ RTD(2025年3月版) 「氷結」、「ほろよい」の競り合い続く アサヒの新顔は高いリピート意向

調査で結果は「氷結」が半歩抜け出し、それを「ほろよい」が追う形となった。上位にはロングセラーが目立つが、再購入意向では「アサヒ GINON」が3位に食い込んだ。大ヒットしたレモンサワーに加え、お茶やウメなどのフレーバーの台頭、ベース酒の多様化など新たな競争が生まれている。

お知らせ

2025.03.06

クレジットカード決済に関する重要なお知らせ

新着記事

2025.03.27

25年2月の「ファーストフード売上高」は48ヶ月連続のプラスに

2025.03.27

25年2月の「ファミリーレストラン売上高」は36ヶ月連続プラス

2025.03.04

25年1月の「新設住宅着工戸数」は9ヶ月連続のマイナス

2025.03.27

消費からみた景気指標 24年12月は7項目が改善

2025.03.26

25年2月の「コンビニエンスストア売上高」は2ヶ月ぶりのマイナスに

2025.03.26

25年2月の「チェーンストア売上高」は既存店で4ヶ月ぶりのマイナスに

2025.03.26

25年2月の「全国百貨店売上高」は4ヶ月ぶりのマイナスに

 

2025.03.25

25年1月の「商業動態統計調査」は10ヶ月連続のプラス

2025.03.24

中国メーカーの多様化戦略への対応―垂直差別化では勝てない

 

2025.03.24

提言論文 高収入層がけん引するアメリカ消費 - 日本はどうなのか

2025.03.24

企業活動分析 トヨタの24年3月期は営業利益5兆3,529億円、大幅な増収増益を達成

2025.03.24

企業活動分析 マツダの24年3月期は北米好調で売上利益とも過去最高を達成

2025.03.21

消費者調査データ トップは「ドライゼロ」、2位を争う「オールフリー」「のんある気分」

2025.03.19

25年1月の「旅行業者取扱高」は19年比で72%に

  

2025.03.18

25年2月の「景気の先行き判断」は6ヶ月連続の50ポイント割れに

2025.03.18

25年2月の「景気の現状判断」は12ヶ月連続で50ポイント割れに

2025.03.17

なぜ、「外国人」社長が大手企業で多くなるのか - コーポレートガバナンスの罠

2025.03.17

企業活動分析 ファーストリテイリング24年8月期は売上・営業利益ともに4期連続で過去最高を達成

2025.03.14

日本のブランド危機と再生戦略 - トライアドマーケティング

2025.03.13

25年1月の「消費支出」は3ヶ月連続のプラスに

2025.03.12

25年1月の「家計収入」は4ヶ月ぶりのマイナス

2025.03.11

25年1月の「現金給与総額」は37ヶ月連続プラス、「所定外労働時間」はマイナス続く

週間アクセスランキング

1位 2024.06.19

「食と生活」のマンスリー・ニュースレター 縮小する野菜ジュース市場 値上げ下でブランド継続は4割

2位 2025.03.14

日本のブランド危機と再生戦略 - トライアドマーケティング

3位 2025.03.17

なぜ、「外国人」社長が大手企業で多くなるのか - コーポレートガバナンスの罠

4位 2024.05.10

消費者調査データ エナジードリンク(2024年5月版)首位は「モンエナ」、2位争いは三つ巴、再購入意向上位にPBがランクイン

5位 2024.06.21

消費者調査データ ビール系飲料(2024年6月版) 首位「スーパードライ」、キリンの新ビール「晴れ風」にも注目

ENGLISH ARTICLES

2023.04.17

More than 40% of convenience store customers purchase desserts. Stores trying to entice shoppers to buy desserts while they're shopping.

2023.02.22

40% of men in their 20s are interested in skincare! Men's beauty expanding with awareness approaching that of women

2022.11.14

Frozen Foods' Benefits Are Expanding, and Child-raising Women Are Driving Demand

2022.09.12

The Penetration of Premium Beer, and a Polarization of the Growing Beer Market

2022.06.20

6.9 Trillion Yen Market Created By Women― Will Afternoon Tea save the luxury hotels in the Tokyo Metropolitan Area