消費社会白書2023
感情社会の生活イノベーション
巻頭言
現代社会とは、人々が過剰で複雑なデジタル社会を乗り切るために、理性よりも早い意志決定をするための感情社会です。感情は早い判断をもたらしますが、現実以上に将来を悲観視することもあります。江戸から明治へ、戦中から戦後、成長から成熟、成熟から衰退などの大きな歴史の転換期にみられる、昭和的なものの破壊と新しい時代の「夜明け」が交錯します。従って、一寸先は闇の世界です。見通しのない将来です。
一方、先は見えなくても暮らしは続き、生活イノベーションが起こっています。値上げ、コロナ禍、マウンティング消費、値引き競争などに対応して、こころと宅内での生活はインナーレジャー化が進んでいます。これまでの一汁三菜では捉えられないほど様々に工夫される内食、新しい家電、急激に普及した動画配信サービスなどが連鎖し、新しい価値を持つ生活イノベーションが起こっています。
「創造立国の時代」ととらえてみました。消費者が求めるものは、価値の創造と増加です。企業が果たすべき時代使命は価値創造であり、暮らし方なのです。価値増加には、マーケティング革新を通じた企業革新が必要であり、目指すべきは価値成長企業です。価値提供ができれば、収益性は結果としてついてきます。マーケティングで新しい時代づくりにのぞみましょう。
2022年11月
代表取締役社長 松田 久一
消費社会白書2023 構成
感情社会の生活イノベーション
- 【1】台頭する「感情保守」
- 【2】拡がる階層格差と分断社会の到来
- 【3】階層化が強める「感情保守」
- 【4】「感情保守」を主導する上流クラスター
- 【5】今後の価値観の行方
- 【1】世代で変わる仕事
- 【2】コロナ禍で狭小化する交際ネットワーク
- 【1】回復途上にある消費
- 【2】階層化がもたらす消費の変化
- 【3】値上げによる消費減退の可能性
- 【1】内食中心が続く夕食
- 【2】価値観に影響される内食
- 【3】調理スキルで異なる夕食スタイル
- 【4】食の経済効率化
- 【1】女性既婚層が中心の家事
- 【2】3つの家事意識と家事の「シン・家電」化
- 【3】家事の分担と外部化
- 【1】余暇の拡がり
- 【2】主流となった1人で過ごす余暇
- 【3】存在感を高める「インナーレジャー」
- 【1】強いブランド意識
- 【2】注目カテゴリーのブランド認知
- 【3】注目カテゴリーの共通認知課題
- 【4】購入への集約プロセス
- 【5】購入による保有効果
- 【6】3カテゴリーにみる感情によるブランド選択
- 【1】変わるチャネル選択
- 【2】チャネル選択の背後にある買物意識
- 【3】チャネルへの期待
- 【1】調査設計
- 【2】対象者プロフィール
- 【3】世代区分
- 【4】食品チャネルへの期待の因子分析結果
- 図表索引
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