松田久一 著 | ||
「嫌消費」世代の研究 | ||
経済を揺るがす「欲しがらない」若者たち |
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クルマ買うなんてバカじゃないの?
賃金が増えても消費を増やすことはない──
独自の大規模調査をもとに、若者の「買わない心理」の深層に迫る。 | ||
年収200万円を下回る低収入層が増える一方で「嫌消費」層が増えている。嫌消費とは、収入に見合った支出をしないことである。従来の消費者ならば、景気が回復して収入が増えれば支出を増やすが、嫌消費層は景気が回復しても支出を増やさない。ある意味で、ものづくり企業や流通・サービス業などの売り手にとって、もっとも難しい消費者が増加してきているのである。 嫌消費の事実はどこにみられるのか。どんな層が担っているのか。なぜ嫌消費なのか。嫌消費は広がるのか。彼らにどう対応したらいいのか。経済にどのような影響を与えるのか。本書ではこれらのテーマを明らかにした。そして、この問題の分析に活用したのが「世代論」である。 (「嫌消費」世代の研究 序文より)
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定価 1500円+税 |
はじめに 第1章 嫌消費の時代
「クルマを買うなんてバカじゃないの?」
第2章 嫌消費世代の登場とプロフィール嫌消費の人々 消費好きの時代 嫌消費の世代 嫌消費の日本経済へのインパクト
バブル後世代とは
第3章 嫌消費の要因は世代特性か、低収入か生活史 特徴的な価値意識――4つのC 劣等感の深部を読む バブル崩壊が生んだ世代
消費支出意向はなぜ低いのか
消費支出減の7つの要因 3つの要因 低収入層の増加による消費減少説 平均消費性向の動向 バブル後世代のマクロな消費への影響 ライフサイクル恒常所得仮説 |
第4章 世代論はどこまで有効か
日本の世代
第5章 嫌消費世代のマインドと市場攻略世代の理論とは何か ディルタイの世代論の原点 マンハイムによる世代論の緻密化 オルテガの危機論としての世代論 実感の歴史理論としての世代論 日本の世代論――世代の理論の応用 世代論の有効性と限界 現代日本の世代分析の原則 世代の均衡分析による将来の日本
バンドワゴン効果とみせびらかし消費
終章 未来の消費社会欲しくても買えない消費マインドの謎 3つの選択肢 関心のあるものと買ったもの 商品カテゴリーマップの世代比較 商品カテゴリーの好き嫌い 買わない理由――みせびらかしと先延ばし習慣 停滞需要下の需要刺激の基本パターン
終わりに |
中国版 |
台湾版 |
<中国版>出版:南方出版社 2011年6月発売
中国版は、日本経済部門3位、アジア経済部門5位、
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