エバラ食品工業の2022年3月期連結決算は、売上高433億円、営業利益33億円であった。本年度より「収益認識に関する会計基準」を適用しているが、単純に前期と比較した場合に売上高は約73億円減少、収益認識を従来の出荷基準から着荷基準に変更したことにより、利益面で1億1,300万円の減益影響が出ている。会計基準の変更影響を除いた場合でも、売上高は前期比15.6%減、営業利益は7.7%減と減収減益である。セグメント別では、食品事業の家庭用商品において、巣ごもり消費緩和や、鍋物調味料が10月、11月に気温が高くなった影響を受け、売上高286億円(前期比3.7%減)で減収となった。業務用商品においては、外食需要の回復や外食及び中食向け調味料の年間を通しての好調があり、売上高70億円(同9.5%増)で増収となった。食品事業全体では、売上高357億円(前期比1.3%減)、営業利益38億円(同4.1%減)で減収減益となった。物流事業では、既存顧客の倉庫保管需要の取り込みや、家庭向け食品メーカーの配送取扱量の増加などにより、売上高65億円(前期比3.5%増)、営業利益2億円(前期比8.2%増)で増収増益となった。中期経営計画「Unique 2023~エバラらしさの追求~」の4年目、第2フェーズの2年目となる2022年度は、収益の柱である「黄金の味」や、「プチッと鍋」などのポーション調味料の販売規模の拡大に引き続き努めるほか、国内の競争力維持のためのシェア拡大を意識した各種施策、海外戦略の強化を行い、売上高432億円、営業利益33億円を目指す。
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