日本たばこ産業の2023年12月期の連結決算は、売上収益2兆8,411億円(前年比6.9%増)、為替影響を含めた調整後営業利益7,280億円(同0.03%増)、当期利益4,823億円(同8.9%増)と、増収増益であった。2023年度は、全事業において当初計画および前年実績を凌駕し、売上収益から当期利益まで過去最高となる実績を達成。たばこ事業については、Combustiblesではグローバル・フラッグシップ・ブランド(GFB)の牽引によりシェア伸張が継続し、全クラスターにおいて好調なプライシング効果が発現。RRPでは日本におけるシェア伸張と地理的拡大の加速による数量成長を達成。一方、営業利益はネガティブな為替影響を受けたことから、前年度と比べて増収減益となった。医薬事業については、導出品のライセンス契約に係る一時金収入及び連結子会社である鳥居薬品株式会社の増収により、前年度比14.4%増の増収。調整後営業利益は、売上収益の増収が研究開発費の増加を相殺し、前年度比56.2%増となった。加工食品事業については、売上収益は、冷食・常温事業において、価格改定に加え、外食需要の回復による業務用製品の売上伸長があるものの、ベーカリー事業譲渡による売上収益の剥落により、前年度と概ね同水準。調整後営業利益は、原材料費等の高騰があるものの、冷食・常温事業における価格改定効果や外食需要の回復による業務用製品の増収影響により、前年度比95.2%増となった。24年度は中長期に亘る持続的な利益成長に繋がる事業投資を最優先し、引き続き4Sモデル及びJT Group Purposeに基づき経営資源を配分。加熱式たばこ及びE-Vapor製品等を含むRRP(Reduced Risk Products)投資の加速に伴い前年同水準となると予測されるものの、 2024-26年では年平均mid single digitの成長を見込む。
企業活動分析/戦略分析シートのご利用には有料の会員登録が必要です。
本コンテンツでは、企業の戦略や活動を当社独自のフレームに沿って時系列で整理しています。
各企業の決算情報やニュースリリースをチェックする手間をかけることなく、戦略や事業環境を素早く把握できます。競合比較や業界分析などに幅広くご活用ください。
現在、企業活動分析/戦略分析シートのサンプルを無料公開しています。無料会員への登録でダウンロードできますので、ぜひお試しください。
企業活動分析レポートのダウンロード
- バックナンバー

企業活動分析に関する基調論文
参照コンテンツ
- 戦略ケース 値上げと小売業の競争 物価上昇で小売とメーカーは新競争時代に突入(2022年)
- 「食と生活」のマンスリー・ニュースレター 第131号 消費抑圧の反動 食品購入は高価格帯へシフト
- 「食と生活」のマンスリー・ニュースレター 第112号 消費増税ついに「10%」も―駆け込み購入、盛り上がり欠く
- 「食と生活」のマンスリー・ニュースレター 第107号 2019春の食品値上げラッシュ!値上げ方法で明暗
- MNEXT 2023年の消費と戦略経営~マーケティングの6つの革新~(2022年)
- MNEXT アフターコロナの本格マーケティング 2023年の消費を捉える10のポイント(2022年)
- MNEXT 眼のつけどころ Z世代攻略の鍵は時代にあり(2022年)
- MNEXT 眼のつけどころ 値上げの時代の生き残りマーケティング(2022年)
- MNEXT 眼のつけどころ イラスト効果で売上130%増の謎を解く―エモーショナルマーケティング(2022年)
- MNEXT 眼のつけどころ ePOPで成熟ブランドのリブランディング― 2022年春の提案(2022年)
競合他社の業績と比較分析する
おすすめ新着記事

成長市場を探せ キャッシュレス決済のなかでも圧倒的なボリュームを誇るクレジットカード決済は、2024年、3年連続の2桁成長で過去最高を連続更新するとともに、初の100兆円台にのせた。ネットショッピングの浸透も拡大に拍車をかけている。 キャッシュレス市場の雄、クレジットカードは3年連続過去最高更新(2025年)
キャッシュレス決済のなかでも圧倒的なボリュームを誇るクレジットカード決済は、2024年、3年連続の2桁成長で過去最高を連続更新するとともに、初の100兆円台にのせた。ネットショッピングの浸透も拡大に拍車をかけている。

消費者調査データ トップは「ドライゼロ」、2位を争う「オールフリー」「のんある気分」
アップトレンドが続くノンアルコール飲料。調査結果は「アサヒ ドライゼロ」が首位を獲得、上位にはビールテイストが目立つなかで、「のんある気分」が健闘している。再購入意向では10位内にワインテイストやカクテルテイストの商品も食い込み、ジャンルとしての広がりを感じさせる。

消費者調査データ RTD(2025年3月版) 「氷結」、「ほろよい」の競り合い続く アサヒの新顔は高いリピート意向
調査で結果は「氷結」が半歩抜け出し、それを「ほろよい」が追う形となった。上位にはロングセラーが目立つが、再購入意向では「アサヒ GINON」が3位に食い込んだ。大ヒットしたレモンサワーに加え、お茶やウメなどのフレーバーの台頭、ベース酒の多様化など新たな競争が生まれている。



