丸大食品の2022年3月期の連結決算は、売上高2,186億円(前年同期比2.0%減)、営業損失9億円(前期は3億円の損失)で減収減益となった。新型コロナウイルスの影響や地政学リスクの高まりなどにより、消費者の節約志向が一層強まる中、ハム・ソーセージ部門が低調に推移。コスト削減に努めたものの、売上高の減少や販売競争激化による低価格化、原材料価格の上昇、外食需要の低迷により、9億円の営業損失となった。セグメント別では、加工食品事業は競合他社との販売競争激化や、中元・歳暮ギフトの伸び悩みからハム・ソーセージ部門の売上が減少。生活様式の変化による大袋タイプの「チキンナゲット」や健康志向のニーズに合致した「サラダチキン」シリーズの売上高が堅調に推移したほか、「スンドゥブ」シリーズを中心にSNSを活用した販促を展開しシェア拡大を努めたものの、低価格化やエネルギーコストの上昇があり、セグメント全体では売上高1.480億円(同2.5%減)、11億円の営業損失となった。食肉事業においては、売上高の伸び悩みや輸入食肉の価格上昇に対し価格転嫁が浸透しなかったことにより、売上高2億円(前年比0.9%減)となった。2022年度からは新たな中期経営計画がスタート、「新たな顧客価値の創造」「収益構造の改革」「事業領域の拡大」を成長戦略とし、売上高2,250億円(前年比2.9%増)、営業利益15億円を目指す。
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