永谷園ホールディングスの2024年3月期の連結決算は、売上高1,138億円(前年度比3.1%増)、営業利益60億円(同13.2%増)と創立70周年を増収増益で終えた。国内食料品事業は売上高564億円(前年比2.7%増)、お茶づけ・ふりかけ類、スープ類が牽引した。営業利益は28億円(前年比15.8%減)と原材料高、エネルギーコストや物流コスト高止まりの状態が影響した。海外食料品事業は売上高420億円(前年比0.4%減)、前年大きく伸びた米国は伸び悩んだものの、欧州でのグローバル企業との取引拡大、その他(アジア中心)が大きく伸びた。営業利益は米国以外の売上拡大により、40億円(前年比46.5%増)の大幅増益となった。中食その他事業は、新業態"きなこととろり"などの事業領域多様化とグローバル展開拡大により、売上高151億円(前年比15.2%増)と大幅な増収となった。2015年以降、「企業戦略の充実」と「新価値提案力の更なるアップ」を経営課題として取り組んでおり、2023年度は、安定的な成長と企業価値向上の実現を目指し、新商品投入による既存カテゴリーの拡大や価格改定等に取り組み、国内外含めた新たなグループシナジーの創出を図るとともに、保有する経営資源を最大限活用し、海外市場の拡大にも注力した。また、常に消費者の視点に立ち、永谷園らしい商品を開発することで、ブランド価値向上を追求してきた。2024年度も、引き続き「企業戦略の充実」と「新価値提案力の更なるアップ」を経営課題として取り組み、事業領域の拡大と収益の向上を目指す。
企業活動分析/戦略分析シートのご利用には有料の会員登録が必要です。
本コンテンツでは、企業の戦略や活動を当社独自のフレームに沿って時系列で整理しています。
各企業の決算情報やニュースリリースをチェックする手間をかけることなく、戦略や事業環境を素早く把握できます。競合比較や業界分析などに幅広くご活用ください。
現在、企業活動分析/戦略分析シートのサンプルを無料公開しています。無料会員への登録でダウンロードできますので、ぜひお試しください。
企業活動分析レポートのダウンロード
- バックナンバー
企業活動分析に関する基調論文
参照コンテンツ
- MNEXT 眼のつけどころ ePOPで成熟ブランドのリブランディング― 2022年春の提案(2022年)
- プロの視点 イラスト効果で売上130%増の謎を解く―エモーショナルマーケティング(2022年)
- MNEXT 眼のつけどころ 値上げの時代の生き残りマーケティング(2022年)
- 戦略ケース 値上げと小売業の競争 物価上昇で小売とメーカーは新競争時代に突入(2022年)
- 戦略ケース 値上げの現場 花王―戦略的値上げで収益性向上なるか(2022年)
- 戦略ケース 永谷園 本業を維持しながらM&Aで1,000億円企業へ(2019年)
- 「食と生活」のマンスリー・ニュースレター 第131号 消費抑圧の反動 食品購入は高価格帯へシフト
- 「食と生活」のマンスリー・ニュースレター 第129号 料理の強い味方 増加する加工食品の利用
- 「食と生活」のマンスリー・ニュースレター 第112号 消費増税ついに「10%」も―駆け込み購入、盛り上がり欠く
- 「食と生活」のマンスリー・ニュースレター 第107号 2019春の食品値上げラッシュ!値上げ方法で明暗
競合他社の業績と比較分析する
おすすめ新着記事
消費者調査データ レトルトカレー(2024年11月版) 首位「咖喱屋カレー」、3ヶ月内購入はダブルスコア
調査結果を見ると、「咖喱屋カレー」が、再購入意向を除く5項目で首位を獲得した。店頭接触、購入経験で2位に10ポイント以上の差をつけ、3ヶ月内購入では2位の「ボンカレーゴールド」のほぼ2倍の購入率となった。
「食と生活」のマンスリー・ニュースレター 伸長するパン市場 背景にある簡便化志向や節約志向
どんな人がパンを食べているのか調べてみた。主食として1年内に食べた頻度をみると、食事パンは週5回以上食べた人が2割で、特に女性50・60代は3割前後と高かった。パン類全体でみると、朝食で食事パンを食べた人は女性を中心に高く、特に女性50代は6割以上であった。
「食と生活」のマンスリー・ニュースレター 伸長するパン市場 背景にある簡便化志向や節約志向
どんな人がパンを食べているのか調べてみた。主食として1年内に食べた頻度をみると、食事パンは週5回以上食べた人が2割で、特に女性50・60代は3割前後と高かった。パン類全体でみると、朝食で食事パンを食べた人は女性を中心に高く、特に女性50代は6割以上であった。