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公開日:2024年08月26日

戦略200+・企業活動分析
ネスレ(Nestle Ltd.)
23年12月期は消費者需要の低迷、生産能力の制約等により減収
2023年12月期決算の総括

ネスレの2023年12月期の連結決算は、売上高930億スイスフラン(前年比1.5%減)、営業利益(Trading operating profit)145億スイスフラン(同10.0%増)の減収増益、実質的な成長率は7.2%だった。実質内部成長(RIG)は、消費者需要の低迷、生産能力の制約、ビタミン、ミネラル、サプリメントの下期における一時的な供給中断の影響を受けて0.3%のマイナスとなった。先進国市場の既存事業成長率は6.4%で、RIGがマイナスとなった価格設定に牽引された。新興市場の既存事業売上は8.4%増で、価格設定とRIGのプラスによるものである。製品カテゴリー別では、ピュリナ ペットケアがすべてのチャネルで力強い伸びを示し、既存事業の成長に最も貢献した。コーヒ、乳児栄養部門、乳製品、調理済み食品と調理補助食品、水は、一桁台半ばの成長を記録した。菓子類は、キットカットの2桁成長が続き、1桁台の高い伸びを記録した。ネスレ ヘルスサイエンスは、メディカルニュートリションの力強い勢いが続いたものの、ビタミン、ミネラル、サプリメントの一時的な供給制約により一部相殺され、一桁台前半の成長となった。 2024年に向けては、積極的なイノベーションと刷新、プレミアム化、手頃な価格、より栄養価の高い選択肢を通じて消費者の価値を高めるとともに、ブランド・サポートを強化し、ボリュームとミックス主導の成長を優先する。引き続き、急成長中の大型ブランドに資源集中し、ブランド・ロイヤルティを高めながら確実な成長をめざす。

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