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公開日:2021年10月06日

戦略200+・企業活動分析
久光製薬株式会社
21年2月期は減収減益。医療費抑制策やコロナ禍の受診控えなどが逆風
2021年2月期決算の総括

2021年2月期の連結決算は、売上高1,145億円(前年同期比18.8%減)、営業利益107億円(同53.0%減)と減収減益となった。国内の医療用医薬品事業は、継続的な医療費抑制策の推進に加え、新型コロナウイルス感染症の拡大による受診抑制の影響を受け、一層厳しい環境下で推移した。このような状況下で、経皮吸収型持続性疼痛治療剤「フェントステープ」が、オピオイド鎮痛剤未使用のがん疼痛患者への適応拡大に関する承認事項一部変更の承認を取得、2020年12月には経皮吸収型アルツハイマー型認知症治療剤『リバスチグミンテープ「久光」』の販売を開始、医療関係者のニーズに対応した学術情報活動を展開したが、前年同期比19.8%の減収となった。一般用医薬品事業では、訪日外国人の大幅な減少、イベントの中止や店頭での販促活動を自粛したこと等により、「サロンパス」や「フェイタス」シリーズの売上が減少。また、花粉の飛散量減少及び外出自粛により鼻炎治療剤市場が縮小、「アレグラFX」の売上が減少したことなどもあり、同31.8%の減収となった。海外においては、医療用医薬品事業は、米国で経皮吸収型統合失調症治療剤「SECUADO」を販売開始したが、その他の製品が後発品の影響を受け売上が減少したことにより、同14.8%の減収。一般用医薬品事業は、新型コロナウイルス感染症の拡大による各国の外出規制等の影響や円高の影響を受け売上が減少したことにより、同6.7%の減収となった。2021年度についても、訪日外国人の大幅な減少、医療費抑制策の影響、企業間競争の激化など厳しい事業環境が続くと想定される。引き続き営業基盤の強化及び生産体制の拡充を図るとともに、得意とする経皮吸収型貼付剤分野に資源を集中し、新商品開発の迅速化を図る。連結では売上高1,229億円(当期比7.3%増)、営業利益107億円(同0.3%増)を見込む。


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