ライオンの2022年12月期の連結売上高は3,899億円(前年同期比6.5%増)、営業利益は288億円(同7.5%減)、税引き前利益は313億円(同8.2%減)と増収減益となった。国内一般用消費財業界では、資源価格の高騰や為替変動の影響を大きく受けたが、市場全体は堅調に推移した。国内事業では、ハミガキ、ハブラシ、住居用洗剤、解熱鎮痛薬等において高付加価値品の育成に重点的に取り組むとともに、海外事業では、オーラルケア、ビューティケア等のパーソナルケア分野の拡大、洗濯用洗剤等のホームケア分野の競争力強化に注力した。併せて、国内外において販売促進の効率化やコストダウンの一層の推進など収益性の確保に努めた。セグメント別売上は、一般用消費財、海外、産業用品それぞれで増収(売上3.0%増、18.4%増、15.2%増)となった。一般用消費財はオーラルケア(ハミガキ、ハブラシ)、ビューティケア(ハンドソープ、ボディソープ)が増収、海外事業はマレーシアや韓国が成長を牽引、産業用品は二次電池向けカーボンや衛生関連品が好調だった。一方、セグメント別利益は、産業用品は増益(利益15.3%増)となったが、原材料価格上昇の影響を受けた一般用消費財、海外は減益(利益39.6%減、14.8%減)となった。このような中、ライオングループは2021年2月に発表した中長期経営戦略フレーム「Vision2030」に向けて、サステナブルな社会への貢献と事業成長の加速を目指す。経営環境の兆候を捉え、戦略を確実に推進するため、3ヵ年の中期計画を3回想定。2022年からは第1期となる中期経営計画「Vision2030 1st STAGE」をスタートし、成長戦略の実行と経営基盤の変革により、成長加速へのギアチェンジをすることで、売上成長とEBITA*の拡大を目指すとともに、事業を通じて社会課題の解決に向け推進している。2023年度は売上高4,100億円、営業利益250億円、事業利益250億円を目指す。
*EBITA=事業利益(売上総利益-販管費)+減価償却費(無形)
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