ポーラ・オルビスホールディングスの2023年12月期の連結決算は、売上高1,733億円(前年同期比4.2%増)、営業利益161億円(同27.8%増)と増収増益となった。国内化粧品市場は個人消費が持ち直す状況となったがライフスタイルの変容に対応した工夫が求められ、海外市場は持ち直しているが、原子力発電所の処理水放出による日本製品回避が見られる。このような状況の中、主力ブランドの「ポーラ(POLA)」「オルビス(OLBIS)」の売上増が影響し増収増益となった。セグメント別では、ビューティケア事業で1,685億円(前年同期比4.2%増)、不動産事業で21億円(前 年同期比0.2%減)、その他の事業で27億円(前年同期比7.0%増)となった。ビューティケア事業におけ る増加の主な要因は、オルビスの売り上げ増加による粗利益増加、育成ブランドの損失改善が計画以上に進捗、高付加価値商品構成比の高まりやブランド終了による廃棄評価損縮小によるものである。同グループは2029年に創業100周年を迎えるにあたり、同年までの長期経営計画として「VISION2029」を2022年からスタート、「多様化する『美』の価値観に応える個性的な事業の集合体」の実現という目指すべき姿に変更はない。21年からの前中期経営計画は、経営指標は計画未達も、業績は回復し、収益性良化を実現した。中期計画のステージ2が始まる2024年は、事業成長戦略として国内事業の顧客基盤の強化、海外事業の兵長、育成ブランドの黒字化、ブランドポートフォリオ拡充と事業領域拡張、 経営基盤強化のために新価値創出に向けた研究開発力強化、サステナビリティ強化に取り組む。
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