半歩先を読む日本最大級のマーケティングサイト J-marketing.net

公開日:2023年05月11日

戦略200+・企業活動分析
キヤノン株式会社
事業構造転換進め、22年12月期は逆風乗り越え増収増益
2022年12月期決算の総括

 キヤノンの2022年12月期の連結決算は売上高4兆314億円(前年比14.7%増)、営業利益3,534億円(同25.4%増)となった。2022年度は、年初のオミクロン株の感染拡大、ロシアによるウクライナ侵攻に、上海ロックダウン、さらに世界的なインフレの加速など、様々な逆風に見舞われる厳しい経営環境が続いた。しかしそのような不安定な状況にあっても、製品の需要については総じて堅調に推移した。課題であった製品供給については、半導体などの部品不足に対して、設計変更や代替品調達などを着実に進め、物流の逼迫に対しても輸送スペースの早期確保や代替輸送ルートの活用を行い、全社一丸となって対応。その結果、四半期を追う毎に製品供給量を増やすことができ、販売数量が前年から増加した。部品や物流コストは大きく増加したが、適切に売価に反映させることでその影響の一部を吸収。さらに、約8割を占める高い海外売上比率とコロナ禍以前から進めてきた国内への生産回帰によって、為替の円安も追い風にして、2期連続で大幅な増収増益を達成した。売上高が4兆円を超えるのは、2017年以来5年ぶりとなる。その当時と比べ、 事務機やカメラなどの現行事業の売上は減少したものの、メディカルやネットワークカメラなどの新規事業が大きく成長して売上高は1兆円を超えるなど、事業のポートフォリオの転換が着実に進んだことを表している。2021年度からは中長期経営計画「グローバル優良企業グループ構想」のフェーズVI(2021-2025年)をスタート。「生産性向上と新事業創出によるポートフォリオの転換を促進する」を基本方針として、「産業別グループへの全社的組織再編による事業競争力の強化」、「本社機能の徹底強化によるグループ生産性の向上」の主要戦略を推進している。


企業活動分析/戦略分析シートのご利用には有料の会員登録が必要です。
本コンテンツでは、企業の戦略や活動を当社独自のフレームに沿って時系列で整理しています。
各企業の決算情報やニュースリリースをチェックする手間をかけることなく、戦略や事業環境を素早く把握できます。競合比較や業界分析などに幅広くご活用ください。

現在、企業活動分析/戦略分析シートのサンプルを無料公開しています。無料会員への登録でダウンロードできますので、ぜひお試しください。

企業活動分析レポートのダウンロード


バックナンバー
戦略200+・企業活動分析 レポートイメージ
戦略200+・企業活動分析 レポートイメージ


企業活動分析に関する基調論文


参照コンテンツ


競合他社の業績と比較分析する


おすすめ新着記事



J-marketingをもっと活用するために
無料で読める豊富なコンテンツ プレミアム会員サービス 戦略ケースの教科書Online


お知らせ

2024.03.25

当社合田執筆の「猛スピードのクルマはいらない」 これからの高齢化社会に必要な“まちづくり”とは何か? そのヒントは欧米になかった!」がメルクマールに掲載されました。

2024.04.22

JMR生活総合研究所 ゴールデンウイーク期間中の営業のお知らせ

新着記事

2024.04.24

24年3月の「チェーンストア売上高」は既存店で13ヶ月連続のプラス、食料品がけん引

2024.04.24

24年3月の「コンビニエンスストア売上高」は4ヶ月連続のプラスに

2024.04.23

24年2月の「旅行業者取扱高」は19年比で78%に

2024.04.23

24年2月の「広告売上高」は、3ヶ月連続のマイナス

2024.04.22

企業活動分析 カルビーの23年3月期は需要堅調もコスト高吸収できず減益に

2024.04.22

企業活動分析 亀田製菓の23年3月期は国内外好調で増収もコスト増で減益着地

2024.04.22

企業活動分析 大正製薬の23年3月期はOTCなど好調で増収増益

2024.04.19

企業活動分析 森永製菓の23年3月期は、「inゼリー」等好調で2年連続最高益更新

2024.04.18

24年2月の「商業動態統計調査」は36ヶ月連続のプラスに

2024.04.17

24年3月の「景気の現状判断」は14ヶ月ぶりに50ポイント割れに

週間アクセスランキング

1位 2024.04.12

成長市場を探せ ビスケット市場、4年連続プラスで初の4,000億超えに(2024年)

2位 2024.03.13

戦略ケース なぜマクドナルドは値上げしても過去最高売上を更新できたのか

3位 2022.05.10

消費者調査データ エナジードリンク(2022年5月版) 「レッドブル」「モンスター」認知率拡大、上位の牙城揺るがず

4位 2019.09.10

戦略ケース プラットフォームビジネスで急拡大するウーバーイーツ

5位 2021.05.25

MNEXT 眼のつけどころ プロ・マーケティングの組み立て方 都心高級ホテル競争 「アマン」VS.「リッツ」(1)

パブリシティ

2023.10.23

週刊トラベルジャーナル2023年10月23日号に、当社代表取締役社長 松田の執筆記事「ラーケーションへの視点 旅の価値問い直す大事な切り口」が掲載されました。

2023.08.07

日経MJ「CM裏表」に、当社代表取締役社長 松田の執筆記事が掲載されました。サントリー ザ・プレミアム・モルツ「すず登場」篇をとりあげています。

ENGLISH ARTICLES

2023.04.17

More than 40% of convenience store customers purchase desserts. Stores trying to entice shoppers to buy desserts while they're shopping.

2023.02.22

40% of men in their 20s are interested in skincare! Men's beauty expanding with awareness approaching that of women

2022.11.14

Frozen Foods' Benefits Are Expanding, and Child-raising Women Are Driving Demand

2022.09.12

The Penetration of Premium Beer, and a Polarization of the Growing Beer Market

2022.06.20

6.9 Trillion Yen Market Created By Women― Will Afternoon Tea save the luxury hotels in the Tokyo Metropolitan Area