サムスン電子の2023年12月期決算は、売上高258.9兆ウォン(前年同期比14.3%減。4期ぶり)、営業利益6.5兆ウォン(同84.9%減)、純利益15.5兆ウォン(同82.2%減)。稼ぎ頭である半導体部門が半導体市況の低迷で大幅な赤字に陥り、15年ぶりの低水準にとどまったことが、大幅減益の主因だ。同部門は23年1〜9月期に12兆6900億ウォンの営業赤字を計上し、10〜12月期も赤字だったもよう。22年通期で24兆ウォンの黒字だった半導体部門が営業損益を4兆円規模で減らした計算となり、スマートフォンやディスプレーなど他部門の収益では補いきれなかった。昨秋以降に在庫解消は進み、24年の半導体市況は回復に向かう見通し。 24年は人工知能(AI)が急速に普及することで、半導体への引き合いが強まるとの期待が大きい。米半導体大手のエヌビディアが手掛ける大量のデータを高速処理する「AI半導体」の需要が旺盛で、補助役を担う主要メモリーの高性能DRAMも品不足の状態が続く。サムスンはDRAM最大手のため恩恵が大きい。米ラスベガスで1月9日開幕したテクノロジー見本市「CES」では世界のIT大手が各社各様のAI機能を打ち出しており、今後はスマートフォンやパソコンにもAI機能が搭載される。AI普及が半導体市況全体の底上げにつながる可能性もある。
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- JMRからの提案 爆発する世界市場での日本の情報家電メーカーの生き残り戦略-サムスン攻略法(2010年)
- 戦略ケース 「シャープ」×「サムスン」 巨額投資の成否分ける大画面需要(2007年)
- 戦略ケース 「サムスン電子」×「東芝」 先行優位が鍵を握る「ナノの争い」(2007年)
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