米グーグルの持ち株会社、アルファベットの2023年12月期の連結決算は売上高3,074億ドル(前年比8.7%増) で過去最高を更新、営業利益843億ドル(同12.6%増)と前年の営業減益を脱し、増収増益となった。セグメント別にみると、主力のグーグルサービスが190億ドル増(同7.5%増)と大きく牽引した。なかでもグーグル検索が等が126億ドル増と大半を占める。AIビジネスの中核となるグーグルクラウド事業は、前年比25.9%増と大きく伸びた(売上高は68億ドル増の331億ドル)。営業収益面ではグーグルサービスが大半を占めるが、グーグルクラウド事業がはじめて黒字化した。サンダー・ピチャイCEOによれば、過去6年間でGoogleの収益は1,000億ドルから3,000億ドル以上に増加し、2024年末にはYouTubeとCloudサービスだけで年間収益が1,000億ドルに到達する見込みだという。検索広告依存のビジネスモデルからの脱却を図るべく、2023年度からAI投資と収益化に取り組んでいるが、オープンAIの対話型AI「ChatGPT(チャットGPT)」が2022年後半にリリースされて以降、グーグルは新たな生成AIツールの展開でマイクロソフトやオープンAIに後れを取っている感があり、今後の巻き返しがどうなるか、が焦点となる。
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