スズキの2023年3月期の連結決算は、売上高4兆6,416億円(前期比30.1%増)、営業利益3,506億円(同83.1%増)、当期純利益2,211億円(同37.9%増)と大幅な増収増益となった。売上高は日本で販売台数が増加したこと等により増収、営業利益は販売台数増加や為替円安効果等により増益となった。セグメント別には、四輪車事業は海外での値上げ等に伴う売上構成変化等の改善、国内外での販売増加、為替円安効果等が寄与し、売上高4兆1,622億円(同29.9%増)、営業利益は2,791億円(同82.6%増)と増収増益。二輪事業は売上高3,332億円(同31.4%増)、営業利益293億円(同170.2%増)。マリン事業は北米での大型船外機販売の堅調な推移、為替円安効果等が寄与し、売上高1,346億円(同37.3%増)、営業利益394億円(同64.2%増)と、売上高・利益とも過去最高になった。所在地別には、売上構成変化等の改善や為替円安効果等により、全ての地域で増収増益となった。
2023年1月には「2030年度に向けた成長戦略説明会」を実施、日本・インド・欧州を核にして、カーボンニュートラル社会の実現とインド、ASEAN、アフリカなどの新興国の経済成長に貢献、お客様の立場になった製品・サービス作りと進出国・地域と共に成長するというスズキらしい解決策に取り組むことを表明した。2023年度は、売上高は台数増等により4兆9,000億円(前期比5.6%増)、営業利益は為替円高や原材料価格高騰の減益要因に加え、成長戦略の実現に向けた将来への投資の拡大等により3,300億円(同5.9%減)を見込む。
企業活動分析/戦略分析シートのご利用には有料の会員登録が必要です。
本コンテンツでは、企業の戦略や活動を当社独自のフレームに沿って時系列で整理しています。
各企業の決算情報やニュースリリースをチェックする手間をかけることなく、戦略や事業環境を素早く把握できます。競合比較や業界分析などに幅広くご活用ください。
現在、企業活動分析/戦略分析シートのサンプルを無料公開しています。無料会員への登録でダウンロードできますので、ぜひお試しください。
企業活動分析レポートのダウンロード
- バックナンバー
企業活動分析に関する基調論文
参照コンテンツ
- JMRからの提案 明日のクルマはどこに飛ぶのか―次世代モビリティ展望(2022年)
- 戦略ケース 経験財化で市場拡大目指すKINTO―自動車サブスクの新しいカタチ(2022年)
- JMRからの提案 EVが変える市場と競争-「拡・自動車市場」への脱成熟と自動車メーカーの脱皮(2021年)
- 戦略ケース 自動車メーカーの生き残り戦略―移動システム産業で成功するためには(2018年)
- 戦略ケース 「スズキ」×「ダイハツ」 コスト競争を生き残るのは企業連携か内製化か(2007年)
- 戦略ケース チャイナインパクト! ホンダ、スズキ国内バイクメーカーの逆襲(2002年)
- 戦略ケース 新市場開拓への挑戦~カプチーノ~(1987年)
- 戦略ケース スズキアルトの製品開発と市場導入作戦(1980年)
- MNEXT 眼のつけどころ 値上げの時代の生き残りマーケティング(2022年)
- MNEXT 2022年の消費の読み方-価値拡張マーケティング(2022年)
- MNEXT 眼のつけどころ 市場脱皮期の富裕層開拓マーケティング―価格差別化戦略(2021年)
競合他社の業績と比較分析する
おすすめ新着記事
消費者調査データ サブスクリプションサービス 広く利用される「プライムビデオ」、音楽サブスクには固定ファンも
調査結果を見ると、「Amazon プライムビデオ」が全項目で首位となった。「プライムビデオ」は認知率で認知率は8割強、利用経験では唯一4割強、今後の利用意向でも3割を超えている。
成長市場を探せ コロナ禍の壊滅的状況からV字回復、売上過去最高のテーマパーク
コロナ下では長期休業や入場制限などを強いられ、壊滅的ともいえる打撃を被ったテーマパーク市場、しかし、コロナが5類移行となった2023年には、売上高は8,000億円の大台を突破、過去最高を記録した。
消費者調査データ シャンプー(2024年11月版) 「ラックス」と「パンテーン」、激しい首位争い
調査結果を見ると、「ラックス(ユニリーバ)」と「パンテーン(P&G)」が複数の項目で僅差で首位を競り合う結果となった。コロナ禍以降のセルフケアに対する意識の高まりもあって、シャンプー市場では多様化、高付加価値化が進んでいる。ボタニカルやオーガニック、ハニーやアミノ酸などをキーワードに多様なブランドが競うシャンプー市場の今後が注目される。