くら寿司の2023年10月期連結決算は、売上高2,114億円(前年同期比15.5%増)、営業利益25億円(前年度営業損失 11億円)、経常利益29億円(前年同月比17.3%増)と増収増益となった。新たに日本において23店舗、米国10店舗、台湾6店舗、中国大陸(上海)3店舗を出店し、日本・米国・台湾、中国の全てのセグメントで増収を達成。日本では魅力的な商品でのフェア展開、話題性のあるコラボキャンペーンによる集客を行ったほか、最低価格帯も十分に品揃えし顧客満足との両立を図ったことで、当連結会計年度における売上高は過去最高を達成。米国では2019年のNASDAQ上場以来、初の通期経常利益の黒字化を達成。上海藏寿餐飲管理有限公司(KSS)では、2023年6月に中国大陸での1号店となる「龍之夢中山公園店」を開店。福島第一原発の処理水放出に伴う中国の日本産水産物の輸入停止、中国国内世論の反発による売上等への影響は落ち着きつつあるものの、今後も注視が必要。2024年度は、円安の進行に伴う更なる原材料価格の高騰や人件費、資材費及び運搬費などのさまざまなコストアップが潜在的なリスクとして残るものの、国内では旺盛なインバウンド需要を取り込むべく、都市部を中心に積極的な店舗展開を、海外においては継続的に出店を加速していく見通しである。
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