商船三井の2018年3月期連結決算は、売上高1兆6,524億円(前年同期比9.8%増)、営業利益227億円(同786.7%増)、経常利益315億円(同23.8%増)といずれも前期を上回ったが、コンテナ船事業統合に関連する特別損失の計上により当期純損益は473億円の赤字となった。セグメント別では、ドライバルク船事業は、市況の全体的な底上げを背景に従前に取り組んだ構造改革の継続的な効果、コスト削減により前期を上回る利益を確保した。エネルギー輸送事業では、油送船部門は、定期傭船契約等の長期契約の安定的な履行や確実な契約延長の実施などに努めた結果大幅減益となったが、プロダクト船の減船は着実に進捗。LNG船・海洋事業部門は、中長期契約からの安定利益を着実に計上、増益となった。製品輸送事業では、コンテナ船はサービス開始前のONE社決算の持分法投資損失に関わらず前期から大幅改善。自動車船は低水準ながら前期を上回る利益にて落着、フェリー・内航RORO船は新造船の竣工遅延 や燃料油価格の上昇等により前期比減益となった。2018年度は、コンテナ船事業をONE社へ移管するため売上高は大幅減となるが、引き続き、LNG船・海洋事業やケミカル船、メタノール船、ロジスティクス事業などの戦略事業分野にリソースを重点的に配分し、将来のキャッシュフローが約束された中長期契約の積み上げや、強みを活かせる事業の拡大に努める。
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