図表1 良品計画の業績推移 |
マンション事業進出の背景には、「団塊ジュニアと心中する」(有賀前社長)という、良品計画の徹底したターゲティング戦略がある。「無印良品」のコンセプトは、ライフスタイル提案。現在24~29歳の団塊ジュニア焦点を当て、「わけあって安い」商品・サービスを通じライフスタイルを提案している。その団塊ジュニアが家庭を持ち、不動産購入を意識し始める年齢に達したため、マンション事業参入に踏み切ったのである。
このような積極展開のなか業績は好調で、2000年2月期の売り上げは約1,067億円。ユニクロの2,289億円には及ばないものの、95年2月期の489億円から5年間で約2倍の急成長を遂げている(図表1)。
しかしながら、既存店の売り上げは低迷し、2000年度に入ると対前年を大きく割り込むようになった。この責任を取り、2001年1月、有賀肇社長(55)は相談役に退き、松井忠三専務(51)が社長に就任した。良品計画は現在、松井進社長の下で事業の建て直しを進めている。
このように成功と失敗の狭間でゆれる、良品計画の現在の戦略と今後の展開を展望する。
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