セブン&アイとミレニアムを合わせた2005年2月期の連結売上高は約4兆5,400億円となり、イオン(売上高4兆1,958億円)を抜いて国内首位となるだけでなく、海外のグループチェーンを加えた売上高でも世界5位の巨大な流通業となる。
今回の経営統合でセブン&アイグループはどのような流通企業になっていくのか、統合の狙いや今後の戦略について検討してみたい。
衣料品の建て直しについては、既に元伊勢丹のカリスマバイヤーである藤巻氏(IYG生活デザイン研究所社長)を招聘し、テコ入れを図っているが現在のところ、際立った成果は発表されていない。
鈴木敏文会長(CEO)は、高価格帯商品の品揃えの充実を指示しているが、成果は出せていないのが現状である。これにミレニアムのマーチャンダイジング力を生かして、ブランド力のある品揃えができれば低収益の品揃えから脱却可能という目論見である。しかし、これはかなりハードルが高いと言える。GMS来店客の来店動機、購買心理がこうした商品とは大きく異なるからだ。この先入観を克服できるかが鍵を握る。
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