(2005.07)
「Q10AA」(資生堂薬品)
-テレビ宣伝を使わず100億円ブランドに劇的成長
舩木 龍三
伝道師の形成
2002年12月、資生堂薬品から、今話題のコエンザイムQ10を配合したサプリメント「Q10AA」が発売された。その販売手法は、過去、同社が採用してきた戦略とは大きく異なる。製品コンセプトは多数のサプリメントメーカーと差別化するために、資生堂の強みを活かした「美容によい」を全面に打ち出し、かつ確かなエビデンスと理論的根拠をもったものであったこと、販売チャネルは成長するドラッグストアに広く配荷するのではなく、一部の企業から順次拡大する政策を採用したことである。
とくにチャネル政策が後の「Q10AA」飛躍の礎となった。資生堂薬品では「Q10AA」の販売チャネルを、単に売上実績の大きな企業に重点を置いて配荷するのではなく、薬剤師を中心とした推奨販売に力をおき、差別化をめざす企業に重点をおき「Q10販売研究会」を組織したことである。伝道師の形成である。例えば、くすりの福太郎では、同社の本部組織内に「Q10AA」の推奨販売を強化するためのプロジェクトチームが編成された。その販促チームが店舗巡回、陳列・販売指導を繰り返し、大きな収益を上げることに成功した。
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