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(2008.06)
味の素 CO2排出量表示で先手



国内大手メーカー初の取り組み
 商品の製造から流通の過程において、どの程度の二酸化炭素(CO2)を排出しているのか。喫緊の環境問題とされる温暖化防止の視点からも関心は高まっているが、既に欧州では商品にこれを表示する「カーボンフットプリント」の導入が始まっている。
 味の素では、容器や包材を製造する東洋製罐や大日本印刷、販売先大手のイオンと協力し、2009年中に調味料や冷凍食品などの一部商品で、カーボンフットプリントの実施に踏み切る。消費財メーカーの環境対策活動は、工場における電力などエネルギー使用量削減などの取り組みが中心で、その結果は、環境報告書などで公表されている。しかし、広く消費者の知るところではなく、取り組み努力も直接消費者の購買誘引には繋がりにくかった。また、産業環境管理協会認定の「エコリーフマーク」というCO2排出量を公開する仕組みもあるが、マーク表示商品のCO2排出量の数字はインターネット上で公開されるだけで、直接商品には記述がなく、購買時に分かる仕組みではなかった。
 味の素のカーボンフットプリントの取り組みは、商品に製造から流通、廃棄までのCO2排出量を表示することで、消費者に新たな商品選択の基準を提供するとともに、この分野での主導権を握るための布石と捉えることができる。

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