半歩先を読む日本最大級のマーケティングサイト J-marketing.net

(2014.07)
カルビー 顧客接点のリ・デザインによるイノベーション
~右肩上がりの業績を支えるマーケティング~
ディレクター 舩木 龍三

構成
  止まらない快進撃
  コスト・リダクションとイノベーションの連鎖
  顧客接点のリ・デザインによるイノベーション
  テール型小売と一体となったスモールセグメント開発
本コンテンツの全文は、会員サービスでのご提供となっております。
ご利用には有料の会員登録が必要です。
ご登録済みの方は、こちらから全文をご利用ください。
ご登録はこちらをご覧ください。

止まらない快進撃

 カルビーの快進撃が止まらない。

 2013年度決算は、売上高1,999億円(前年比111%)、営業利益197億円(前年比125%)と絶好調、しかも2009年度以降右肩上がりの成長が続いている(図表1)。


図表1.カルビーの業績推移


 この間、売上高は1.4倍、営業利益は2.1倍に増えている。営業利益率は、2009年度の3.2%から2013年度は9.9%と食品メーカーのなかではトップクラスとなり収益構造を転換させた。(ちなみに2008年度の営業利益率は1.4%。カルビーは2009年度に株式上場し決算情報を公開している)

 転機となったのは、2008年から社外取締役に就任、2009年には会長兼CEOに就任した松本氏の採った戦略である。


コスト・リダクションとイノベーションの連鎖

 カルビーが採った戦略は「コスト・リダクション」と「イノベーション」である。製造コストが高い体質を改め、既存事業・新規事業の改革による成長を目指す戦略である。

 まず手をつけたのは、「コスト・リダクション」である。当時の製造原価率は、競合メーカーが57%であるのに対し、2009年度時点で60%、それ以前は65%と高かった。

 売上原価率を下げるために、打たれた対策は以下のようなものである。


  1. 全国17工場が個別に調達していたのを改め、本社購買部門で一括調達
  2. 調達の競争入札
  3. 資材・設備の共通化
  4. 変動費の引き下げ(余計なものは買わない)




新着記事

2024.10.23

24年8月の「旅行業者取扱高」は19年比で68%に

2024.10.22

24年8月の「商業動態統計調査」は5ヶ月連続のプラス

2024.10.21

企業活動分析 エスビー食品24年3月期は営業利益44%増の増収減益へ

2024.10.21

企業活動分析 ハウス食品グループ本社の24年3月期は増収減益へ

2024.10.18

消費者調査データ 植物性ミルク(2024年10月版) 「キッコーマン 豆乳」全項目首位で抜群の強さ

2024.10.17

24年9月の「景気の現状判断」は7ヶ月連続で50ポイント割れに

2024.10.17

24年9月の「景気の先行き判断」は再び50ポイント割れに

2024.10.16

24年7月の「現金給与総額」は31ヶ月連続プラス、「所定外労働時間」はマイナス続く

2024.10.15

企業活動分析 エイチ・ツー・オー リテイリング株式会社 2024年3月期はインバウンド売上高が過去最高で増収大幅増益に

2024.10.15

企業活動分析 株式会社 高島屋24年2月期は円安による客単価や入店客数の増加で増収増益

2024.10.10

24年8月は「完全失業率」は改善、「有効求人倍率」は悪化

2024.10.09

24年8月の「消費支出」は4ヶ月連続のマイナスに

2024.10.09

24年8月の「家計収入」は4ヶ月連続のプラス

2024.10.08

企業活動分析 味の素の24年3月期は販売単価の上昇や為替の影響で過去最高益を更新

2024.10.07

MNEXT 価値の根拠は何か―欲望を充当するもの(要約版)

2024.10.07

企業活動分析 株式会社ニトリHD24年3月期は決算期変更の影響もあり減収減益

2024.10.04

消費者調査データ 紅茶飲料(2024年10月版) 首位「午後の紅茶」、「紅茶花伝」に水をあける

2024.10.03

24年9月の「乗用車販売台数」は2ヶ月ぶりのプラス

2024.10.02

24年8月の「新設住宅着工戸数」は4ヶ月連続のマイナス

2024.10.01

MNEXT 日本人消滅論の錯覚―世相批判の論理(2024年)

2024.09.30

企業活動分析 しまむらの24年2月期は全事業で既存店1店舗当たりの売上高が上昇し増収増益へ

2024.09.30

企業活動分析 ファーストリテイリング23年8月期は売上・営業利益ともに3期連続で過去最高を達成

週間アクセスランキング

1位 2024.10.07

MNEXT 価値の根拠は何か―欲望を充当するもの(要約版)

2位 2017.09.19

MNEXT 眼のつけどころ なぜ日本の若者はインスタに走り、世界の若者はタトゥーを入れるのか?

3位 2024.03.13

戦略ケース なぜマクドナルドは値上げしても過去最高売上を更新できたのか

4位 2024.04.05

消費者調査データ ノンアルコール飲料(2024年4月版) 首位は「ドライゼロ」、追う「オールフリー」「のんある気分」

5位 2024.02.02

成長市場を探せ コロナ禍乗り越え再び拡大するチョコレート市場(2024年)

パブリシティ

2023.10.23

週刊トラベルジャーナル2023年10月23日号に、当社代表取締役社長 松田の執筆記事「ラーケーションへの視点 旅の価値問い直す大事な切り口」が掲載されました。

2023.08.07

日経MJ「CM裏表」に、当社代表取締役社長 松田の執筆記事が掲載されました。サントリー ザ・プレミアム・モルツ「すず登場」篇をとりあげています。

ENGLISH ARTICLES

2023.04.17

More than 40% of convenience store customers purchase desserts. Stores trying to entice shoppers to buy desserts while they're shopping.

2023.02.22

40% of men in their 20s are interested in skincare! Men's beauty expanding with awareness approaching that of women

2022.11.14

Frozen Foods' Benefits Are Expanding, and Child-raising Women Are Driving Demand

2022.09.12

The Penetration of Premium Beer, and a Polarization of the Growing Beer Market

2022.06.20

6.9 Trillion Yen Market Created By Women― Will Afternoon Tea save the luxury hotels in the Tokyo Metropolitan Area